Wi-Fiの接続機器を確認する方法|知らない機器の見分け方

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ルーターの設定画面を開いてみたら、知らない番号がずらりと並んでいた——。

あるいは、家のWi-Fiにいま何台つながっているのかを数えたくて来られた方もいるはずです。ルーターを買い替えるときも、パスワードを変えるときも、先に台数が分かっていると作業が楽になります。

「これ、うちの機器だろうか」「誰かに使われている(ただ乗りされている)のでは」。そう思うと落ち着かないものです。

実は、その一覧は名前を読んで見分けられるとは限りません。メーカーの案内も、名前ではなく番号(MACアドレス)で判別してくださいと書いています。

先に結論

つながっている機器の一覧は、ルーターの設定画面にあります。ただし項目の名前はメーカーごとに違い、「デバイスコントロール」「クライアントリスト」などと呼ばれています。

台数を数えたいだけなら、そこに並んだ行を数えるだけで足ります。ただし有線でつないだ機器は出ないことがあるので、一覧に出ていなければそのぶんを足してください。

一覧に出るのは、たいてい番号だけです。名前の欄があっても「端末1」「端末2」だったり、番号がそのまま名前になっていたりします。

だから確かめ方は消去法になります。1台ずつWi-Fiを切って、一覧から消えた(機種によっては表示が変わった)行に名前をつけていく——これはメーカー自身が案内している方法です。

ルーターのアプリから「知らない端末がつながりました」という通知を受け取って来られた方へ。いまのスマートフォンはWi-Fiごとに違う番号を名乗るので、家族の端末が「新しい機器」として通知されることがあります。この点はAppleが自社の説明の中で明記しています(本文で引用します)。確かめ方は、この記事の後半の消去法です。

この記事では、ITやネットワークの知識がない方でもわかるように、一覧の見つけ方、そこに出るもの・出ないもの、どの行がどの機器かを確かめる手順、そして心当たりのない機器が残ったときにやることまでを解説していきます。

Wi-Fiの接続機器は、ルーターの設定画面で数えられる

「つながっている機器の一覧は、ルーターの設定画面の中にある」というタイトルの図。左に、2本のアンテナが立った濃紺のWi-Fiルーターがあり、その下に「Wi-Fiルーター」と書かれている。ルーターから右へ1本の線がのび、大きな白いカードにつながっている。カードの上部に「設定画面」とあり、その下に空欄の横長の行が4本並んでいる。図の下に「一覧の項目名はメーカーごとに違う」と書かれている。

まず居場所です。つながっている機器の一覧は、Wi-Fiルーターの設定画面(管理画面)の中にあります。

設定画面は、パソコンでもスマートフォンでもまずブラウザから開けます(専用のアプリが無くても見られます)。開き方は別の記事にまとめてあるので、そこでつまずいた方は先にこちらを見てください。

ただし、機種によっては専用アプリからも見られます。バッファローは一部の機種についてconnectアプリでの確認方法を別に用意していて、ホーム画面で「接続している機器の台数など」を確認でき、[機器一覧を見る]で一覧が開くとしています。NECも Aterm(WG2200HP)の説明で、「Atermスマートリモコン」アプリから同じ画面を開けるとしています。

ログインには管理者パスワードが要ります。Wi-Fiにつなぐときのパスワードとは別のもので、本体のシールや同梱の紙に書かれていることが多いものです。

管理者パスワードが分からないとき

思いつくものを何度も試すのはやめてください。NECは、Aterm(WG2200HP)の説明の中で「管理者パスワードを10回間違えると、本商品へのアクセスができなくなります」と注意しています(同社によれば、その場合は電源を入れ直すと復旧します)。

探す先は、本体の側面や底面のシールと、買ったときに入っていた設定用の紙です。回線事業者から借りている機器なら、契約時の書類にあることもあります。

それでも見つからないときは、本体のリセットボタンで初期化するのが最後の手になります。ただし初期化すると他の設定も出荷時に戻ります。Wi-Fiの名前やパスワードを変えていた場合は、家じゅうの機器をつなぎ直すことになります。この記事を読みにきた目的が「台数を数えたい」だけなら、そこまでする必要はありません。

⚠ NECは Aterm(WG2200HP)の説明で、初期化したあとはあらかじめ控えたパスワードでログインする、と案内しています。管理者パスワードを変えたときは、必ず控えを残してください。

探す項目の名前は、メーカーごとに違う

設定画面を開いても「接続機器一覧」という項目が見つからないことがあります。呼び名が統一されていないためです。

各社が公開している案内から拾うと、こうなります。

メーカー案内されている項目名
バッファロー[デバイスコントロール]/[ステータス]-[クライアントモニター]
NEC(Aterm)「見えて安心ネット」
アイ・オー・データ[クライアントリスト]/[無線LAN クライアントステータス]

同じメーカーの中でも分かれます。バッファローは「表示された設定画面によって操作方法が異なります」と書いたうえで、設定画面の見た目ごとに手順を分けて案内しています。アイ・オー・データも同じ形です。

つまり「その言葉が見つからない=機能が無い」とは限りません。「デバイス」「クライアント」「端末」のどれかが入った項目を探してみてください。上の表のNECのように、そのどれも入っていない名前のこともあります。

一覧が空だった・数が合わないとき(出ないものがある)

「一覧に出るもの、出ないもの」というタイトルの図。中央に白いカードがあり、中に空欄の横長の行が3本並んでいる。カードの左には「一覧に出る」の見出しがあり、その下にスマートフォン・ノートパソコン・タブレットの濃紺のアイコンが縦に並んで、それぞれから線がカードの行までのびている。カードの右には「一覧に出ない」の見出しがあり、その下にテレビとプリンターのアイコンが縦に並んでいる。図の下に「有線でつないだ機器や、電源が入っていない機器は出ないことがある」と書かれている。

数え始める前に、ひとつ知っておくことがあります。この一覧は、家の機器を全部映す鏡ではありません。

大きく3つ、抜けが起こります。

  • そもそもルーターの役をしていない場合。バッファローは手順の前提として「以下手順の前にWi-Fiルーターがルーターモードで動作していることを確認してください」と書いています。一覧が空だったときは、まずここを疑ってください
  • 有線でつないだ機器。NECは(WG2600HP3の説明で)「本商品に有線接続した端末は、本機能の対象外です」、アイ・オー・データは「有線LAN接続している端末の確認はできません」と書いています(アイ・オー・データは、一部の設定画面の製品だけ[LANクライアントステータス]で見られるとしています)
  • いま電源が入っていない機器。アイ・オー・データは「過去に繋がったことのある端末の履歴は確認できません。現在、Wi-Fiルーターと接続中(通信中)の端末のみ確認できます」としています

1つ目は少し説明が要ります。ブリッジ(アクセスポイント)モードとは、Wi-Fi機器のルーターとしての役目を止めて、電波を飛ばす役だけをさせる設定のことです。光回線の機器がルーターを兼ねている家では、この形になっていることがあります。

この場合、家じゅうの機器をまとめている役——当サイトの別の記事でいう配る係——は前の箱のほうです。一覧もそちらの設定画面にあることがありますので、Wi-Fi機器の側で見つからないときは前の箱も見てください。

バッファローは動作モードの確かめ方も別に案内していますので、どちらで動いているか分からないときはそちらを見てください。

2つ目と3つ目は、数が合わない原因になります。「6台あるはずなのに4台しか出ない」と焦る前に、テレビやデスクトップパソコンが有線でつながっていないかを見てください。

逆の機種もあります。NECは Aterm WG2200HP の説明で、表示を切り替えられるとしていて、「接続中の端末のみ表示」「すべての端末を表示」「接続失敗の端末のみ表示」から選べます。「すべての端末を表示」にすると、いま切れている機器も「過去に接続あり」として並びます。

つまり「一覧に出ていない=つながっていない」とは言えません。逆に、「すべての端末を表示」にしていれば、出ていても、いまつながっているとは限りませんどちらの型の機種かを先に見ておくと、あとの数え方が変わります。

台数を数えたいだけなら、ここまでで足ります

一覧の行の数が、いまWi-Fiでつながっている台数です(NECのように表示を切り替えられる機種では、「接続中の端末」だけが並んだ状態にしてから数えてください)。

ルーターの買い替えや、暗号化キー(Wi-Fiのパスワード)の変更でつなぎ直す台数を知りたいときは、有線でつないでいる機器が一覧に出ていなければ、そのぶんを足してください。ルーターのLANポートに刺さっているケーブルの本数を数えれば足ります(ハブを使っているときは、その先の機器も数えます)。

何台までつなげるかの目安は、無線LANルーターの選び方の記事にまとめてあります。

一覧に出るのは、たいてい名前ではなく番号——接続機器の見分けがつかない理由

「一覧に出るのは、たいてい名前ではなく番号」というタイトルの図。白いカードの中に横長の行が3本並び、各行の左端に濃紺の小さな四角がある。行にはそれぞれ「AC:3C:0B:2C:ED:AD」「端末1」「未登録」と書かれている。図の下に「どれを見ても、持ち主は書かれていない」と書かれている。

ここからは、どの行が誰の機器かまで知りたい方に向けた話です。ここでほとんどの方が止まります。どれが誰のものか、書いていないからです。

これは不具合ではなく、そういう作りです。バッファローの案内は、こう始まります。

ネットワーク機能を有する機器のMACアドレス(Media Access Control address)を調べて確認する方法になります。

そして手順は「接続している機器がIPアドレスで表示されます。時計マークを選択するとMACアドレスに変わります」と続きます。最初から最後まで、出てくるのは番号だけです。

画面に出る番号は2種類ある。書き写すのはMACアドレスのほう

いまの引用に、大事なことがふたつ入っています。画面には2種類の番号が出ることと、最初に見えているのはMACアドレスではないことがあることです。

番号見た目この記事で使うか
IPアドレス192.168.1.5 のように点で区切った数字使わない。ルーターがそのつど配る番号で、つなぎ直すと変わることがある
MACアドレスAC:3C:0B:2C:ED:AD のように2文字ずつ6組こちらを書き写す

バッファローの手順では、一覧はまずIPアドレスで表示され、時計マークを押すとMACアドレスに変わります。NECとアイ・オー・データの案内は、はじめからMACアドレスを表示する形です。

2つの番号の違いは、別の記事にまとめてあります。この記事で使うのはMACアドレスのほうだけだと覚えておいてください。

番号からメーカーは引ける。ただし「引けない行」が残る

MACアドレスは、機器ひとつひとつに割り当てられた番号です。先頭のほうはメーカーを表す番号で、IEEEという団体がメーカーへブロックで割り当てています。だから、先頭の6桁を検索すれば「これはどこの機器か」まで分かることがあります。

この調べ方はベンダー検索とも呼ばれます。ところが実際にやってみると、メーカーが出てくる行と、出てこない行に分かれます。とくにスマートフォンの行は、既定のままなら出てきません

理由があります。いまのスマートフォンは、プライバシーを守るためにその場で番号を作って名乗るようになっており、Googleの開発者向け資料は、その作り方をこう説明しています。

MAC ランダム化機能は、ローカル管理ビットを 1 に設定し、ユニキャスト ビットを 0 に設定して、アドレスをランダム化します。他の 46 ビットはランダム化されます。

「ローカル管理」とは、その端末が自分で決めた番号という意味です。メーカーに割り当てられたブロックから配られた番号ではないので、メーカーの一覧には載っていません。だから引いても出てこないわけです。

つまりベンダー検索は、当たる行と当たらない行に分かれます当たらなかった行が怪しい、という意味ではありません。パソコンやテレビがどちらになるかは、機種と設定によります。

引けない行があること自体は、ふつうのことです。持ち主まで知りたいときは、このあとの消去法に進んでください。

名前の欄があっても、そこに入っているのは番号のことがある

名前の欄がある機種でも、事情は似ています。NECは、Aterm(WG2200HP)の一覧の説明でこう書いています。

端末の名前を表示します。

端末名は「端末X」(X=1,2,3…)と表示されます。MACアドレスで判別してください。

メーカー自身が「MACアドレスで判別してください」と書いている——ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。名前で見分けようとして詰まるのは、当然のことだったわけです。

別の機種の説明では、もう一段こみ入ったことが起きます。

本商品にらくらく無線スタートまたはWPSで接続した子機は、「端末区分」が「おとなの端末」、「端末名」がMACアドレスとして自動的に登録されています。

ボタンを押すだけでつないだ機器は、名前の欄にも番号が入っているということです。同社は、名前をつけていない機器は「未登録」と表示されるとも書いています。

ここまでをまとめると、一覧の見た目は次のどれかになります。

見た目どういう状態か
番号だけが並んでいるその画面は番号だけを扱っている(バッファローの案内はこの形)
「端末1」「端末2」と並んでいる名前の欄はあるが、まだ自分でつけていない(NECの説明)
名前の欄にも番号が入っているボタン操作でつないだ機器(NECの説明)
「未登録」と出ている端末情報をまだ設定していない機器(NECの説明)

どれであっても、やることは同じです。MACアドレスのほうを手がかりにする——次の章から、そのやり方を見ていきます。

「見覚えのない端末」が、すぐに他人を意味するわけではない

「同じ1台でも、つなぐ先ごとに違う番号を名乗る」というタイトルの図。中央に、濃紺の枠と白い画面のスマートフォンが1台立っていて、その下に「同じ1台のスマートフォン」と書かれている。スマートフォンから左右へ1本ずつ線がのび、左の細長い白い帯に「家のWi-Fiでの番号」、右の帯に「別のWi-Fiでの番号」と書かれている。図の下に「手元で調べた番号と、一覧の番号が一致しないことがある」と書かれている。

番号を見比べようとして、もうひとつ壁があります。手元のスマートフォンで調べた番号が、一覧のどれとも一致しないことがあるのです。

これも故障ではありません。前の章で見たとおり、いまのスマートフォンはつなぐWi-Fiごとに違う番号を名乗ります。Appleは次のように説明しています

デフォルトでは、プライバシー対策を強化するため、デバイスはWi-Fiネットワークごとに異なるMACアドレスを使い分けます。

Androidも同じ方向で、Googleの開発者向け資料には「Android 10 以降が実行されているデバイスでは、デフォルトでランダム MAC アドレスが送信されます」とあります。このしくみと、番号がいつ変わるのかは別の記事にまとめてあります。

Apple自身も、ルーター側から見たときにこれがどう見えるかを書いています。

管理しているWi-Fiルーターが、新しいデバイスがネットワークに接続するつど管理者に通知する設定になっている場合は、デバイスがプライベートアドレスではじめて接続したときに通知が届きます。

身内の端末が「新しい機器」として通知されるということです。通知を受け取ってこの記事にたどり着いた方は、まずこの可能性から当たってみてください。当たり方は、次の章の消去法です。

なお、その通知そのものを持っている機種もあります。NECはAterm(WG2200HP)の説明で「Wi-Fi接続通知」という項目を挙げ、機器ごとに「2回目以降の通知」を切り替えられるとしています。すべてのルーターにある機能ではありませんので、お使いの機種の案内で確かめてください。

どの行がどの機器かを確かめる(先に紙に書き出し、1台ずつ切って消えた行を見る)

「1台の電源を切って、消えた行を見る」というタイトルの図。白いカードが2枚並んでいる。左のカードは上に「切る前」とあり、空欄の横長の行が4本。右のカードは上に「1台を切ったあと」とあり、行が3本で、いちばん下の行があった場所が空いている。2枚のあいだに右向きの矢印がある。図の下に「消えた行が、その機器。MACアドレスを紙に書き写す」と書かれている。

誰が使っているのかを知るには、番号と持ち主を突き合わせるしかありません。名前で照合できないのなら、どうするか。消去法です。

思いつきの裏技ではありません。バッファローが、iPhone・Android・Windowsのどの手順にも同じ一文を書いています。

また、接続している機器の電源を切るなどして無線接続を切断した後、再度[デバイスコントロール]で、どのMACアドレスが消えたかを確認することで機器を特定することが可能です。

これを、家じゅうの機器に順番に当てていきます。

  1. STEP

    家の機器を紙に書き出す

    先に「あるはずのもの」を数えます。家族のスマートフォン、パソコン、タブレット、テレビ、ゲーム機、スマートスピーカー、見守りカメラ、プリンター、ロボット掃除機。

    一覧を見てから思い出そうとすると、必ず抜けます。順番が逆になると、自分の機器を「知らない機器」と読んでしまいます。

    紙は、左に機器の名前、右にMACアドレスを書く欄という形にしておいてください。右の欄は、このあと埋めていきます。

    有線でつないでいる機器には印を付けて、一覧との数合わせから外しておきます。「一覧が空だった・数が合わないとき」の節のとおり、一覧に出てこないことがあるからです。

  2. STEP

    一覧を開いて、行の数と見比べる

    設定画面で一覧を開き、行がいくつあるかを数えます。比べる相手は、紙のうち有線の印を付けていないものです。

    紙より少ないときは、電源が入っていない機器があるだけかもしれません。それだけでは異常ではありません。

    紙より多いときは、そのぶんの行に心当たりがあるかを次のSTEPで確かめます。多いこと自体は珍しくありません。録画機や家電など、Wi-Fiにつながるものが思っているより多いことがあるためです。

  3. STEP

    1台ずつWi-Fiを切って、消えた行を紙に書き写す

    1台のWi-Fiをオフにして、一覧を開き直します。消えた行が、その機器です。

    消えた行のMACアドレスを、紙の「スマホ(父)」の右の欄に書き写します。これを機器の数だけ繰り返すと、番号と持ち主の対応表ができあがります。

    切り方は機器によって違います。スマートフォンやパソコンは設定でWi-Fiをオフにできます。テレビやスマートスピーカー、プリンターのようにその設定が分かりにくい機器は、電源を切る(コンセントを抜く)だけでかまいません。引用のとおり、メーカーもその方法を挙げています。

    一度に全部やる必要はありません。家族が持ち歩いている端末は、その人が家にいるときにしか切れません。分かったぶんだけ紙に書き足していけば大丈夫です。

    ⚠ 一覧はすぐには変わらないことがあります。バッファローは、設定画面の型によっては[現在の状態を表示]を押すと消える、と手順を分けて書いています。表示を更新するボタンを押してから見てください。

    NECのAterm(WG2200HP)のように「すべての端末を表示」にしていると、行そのものは消えません。表示が「接続中」から「過去に接続あり」に変わったかどうかを見ます。

  4. STEP

    設定画面で端末名を入れられる機種なら、その場で入れておく

    NECのAtermのように端末名を編集できる機種なら、対応が分かった時点で「父のスマホ」などと入力しておきます。

    次に見たときは消去法をやり直さずに済みます。この作業がいちばん報われるのは2回目です。

ひととおり終えると、紙の上に「持ち主の分かった番号」と「残った番号」の2つができます。

残りが0なら、それで終わりです。

それでも心当たりのない接続機器が残ったら

「心当たりがなくても、打てる手はある」というタイトルの図。濃紺の線で描かれた4つのアイコンが横一列に並んでいる。左から鍵、上向きの矢印、虫めがね、丸く回る矢印で、それぞれの下に「パスワードを変える」「ファームウェアを最新に」「設定が変わっていないか見る」「中古なら初期化する」と書かれている。図の下に「どれも「誰の機器か」が分からなくても打てる」と書かれている。

残った行があったとき、「不正アクセスされている」と決めつける必要はありません。前の章のとおり、番号は端末の側の都合で変わりますし、家に来た人の端末が「過去に接続あり」として残っていることもあります。

ただ、分からないまま放っておく理由もありません。打てる手は、どれも「誰の機器か」を突き止めなくても打てるものです。

⚠ ひとつ断っておきます。総務省の「自宅Wi-Fi利用者向け簡易マニュアル」(令和7年2月版)は、「一覧に知らない機器がいたとき」という場面そのものは扱っていません(全12ページに「MACアドレス」の語も出てきません)。以下は、同じ資料が別の場面——第三者に乗っ取られた場合や、中古で買った機器をそのまま使った場合——に対して挙げている対策です。

やること
  • パスワード(暗号化キー)を変える。暗号化キーとは、Wi-Fiにつなぐときに入力するパスワードのことです。同資料は「簡単なものが設定されている場合は、安全なものに変更しましょう」としています。⚠ 知らない機器がいたときに変えるという判断は資料には無く、これは当サイトの別の記事の結論です(「鍵を人に教えた、知らない機器がつながっている——そういう心当たりがあったとき」)
  • ファームウェアを最新にする。ファームウェアとは、ルーター本体を動かしているソフトのことです。同資料は「新しい機種では自動更新が可能となっていることも多いため、自動更新設定を有効にしておくことを推奨します」としています
  • 設定が勝手に変わっていないか見る。同資料は「機能の設定が不正に変更されていないか、定期的に確認しましょう」と書いています
  • 中古で買った機器なら、初期化する。同資料は「中古でWi-Fiルーターを入手した場合には利用前に初期化を行う」を挙げています

いちばん手軽で効くのはパスワードの変更です。変えると、いまつながっている機器は全部いったん切れます。つなぎ直す機器を先に数えておいてください(その台数は、さきほど作った紙にもう書いてあります)。

入り口の心当たりについても、同じ資料が触れています。ボタンひとつでつなげる機能——資料の言葉では「自動設定機能」(同資料の注記どおりメーカーで名前が違い、WPS・らくらく無線スタートなどと呼ばれます)——について、こう書いています。

暗号化キーを変更していたとしても本機能を用いることで接続が可能となるため家に人を招く場合などは注意が必要となります。

パスワードを教えていなくても、そのボタンを押せた人はつなげた、ということです。心当たりを「パスワードを教えた相手」だけに限らないほうがよい、という話でもあります。

このボタンが何を渡しているのか、押した機器がそのあとどうなるのかは、別の記事にまとめました。

あわせて、暗号化方式がWPA2またはWPA3になっているかも見ておいてください。総務省が挙げている家庭向けの対策は5つあり、その並びは別の記事にまとめてあります。

やらなくてよいこと

登録した機器だけをつなげる設定(MACアドレスフィルタリング)を、防犯の主役にしないでください。あらかじめ番号を登録しておき、それ以外の機器を弾く機能です。

番号は暗号化されずに流れるので、電波の届く範囲にいれば読み取れてしまいます。読み取ったものと同じ番号を名乗ることも、技術的な壁にはなりません。

そのうえ、この記事で見たとおり端末の側が名乗る番号を変えるので、登録したはずの家族の端末がつながらなくなることもあります。

総務省の簡易マニュアルが家庭向けに挙げている5つ(セキュリティ方式・パスワード・サポート期限・ファームウェアの更新・設定の定期確認)にも、この機能は入っていません。守っているのは暗号化方式とパスワードのほうです。

Wi-Fiの名前を見えなくする設定(SSIDのステルス化)も同じ扱いです。理由はどちらも上の記事にまとめてあります。

最後に、この一覧でできることと、できないことをはっきりさせておきます。

この一覧で分かることこの一覧では分からないこと
いまWi-Fiでつながっている台数(機種によっては過去のぶんも)その機器が誰のものか(消去法で当てるしかない)
切ったときに消える(または表示が変わる)行はどれか=機器の対応づけ不正アクセスを受けたかどうか
つなぎ直しが要る機器の台数(有線のぶんは別に足す)有線の機器(機種による)

まとめ

この記事では、Wi-Fiにつながっている接続機器の一覧の開き方と、そこに並ぶ番号の読み方を解説しました。

  • 一覧はルーターの設定画面にある。項目名はメーカーで違い、バッファローは「デバイスコントロール」「クライアントモニター」、NECは「見えて安心ネット」、アイ・オー・データは「クライアントリスト」などと案内している
  • 台数を知りたいだけなら、行を数えれば足りる。ただし有線でつないだ機器は出ないことがあるので、一覧に出ていなければそのぶんを足す
  • 一覧に出ないものがある。有線でつないだ機器(NECは WG2600HP3 の説明で対象外と明記。アイ・オー・データも同様だが、一部の設定画面の製品だけ有線も見られるとしている)、いま電源が入っていない機器(アイ・オー・データは「履歴は確認できません」)。NEC の Aterm WG2200HP は逆に「すべての端末を表示」で過去のぶんも出せる
  • バッファローは手順の前提に「ルーターモードで動作していること」を置いている。一覧が空だったら、まず動作モードを確かめる
  • 画面には2種類の番号が出る。書き写すのはMACアドレスのほう。バッファローの手順では、はじめIPアドレスで表示され、時計マークを押すとMACアドレスに変わる
  • 番号の先頭からメーカーを引ける行と、引けない行がある(ベンダー検索)。スマートフォンはその場で番号を作って名乗るため(Googleの資料は「ローカル管理ビットを 1 に設定し…」と説明)、メーカーの一覧に載っていない。引けなかった行が怪しいという意味ではない
  • 名前の欄があっても番号のことがある。NEC は Aterm WG2200HP の説明で「端末名は「端末X」(X=1,2,3…)と表示されます。MACアドレスで判別してください」と書いている
  • 手元で調べた番号と一覧の番号は一致しないことがある。いまのスマートフォンはWi-Fiごとに違う番号を名乗るため。Appleは「デバイスがプライベートアドレスではじめて接続したときに通知が届きます」としている
  • 確かめ方は消去法。先に家の機器を紙に書き出し(有線には印を付けて数合わせから外す)、1台ずつ切って、消えた(または表示が変わった)行に名前をつけていく。バッファローがiPhone・Android・Windowsのどの手順にも書いている方法
  • 管理者パスワードは10回間違えるとログインできなくなる(NEC の Aterm WG2200HP の説明)。控えが見つからないときの最後の手は初期化だが、家じゅうの機器をつなぎ直すことになる
  • 残った行があっても、不正アクセスと決めつけない。総務省の簡易マニュアルは「一覧に知らない機器がいたとき」を扱っていないが、乗っ取りや中古機に対して挙げている手(パスワードの変更・ファームウェアの更新・設定が変わっていないかの確認・中古なら初期化)は、誰の機器か分からなくても打てる
  • MACアドレスフィルタリングを主役にしない。番号は読み取れるうえ、端末の側が名乗る番号を変える。総務省が家庭向けに挙げる5つにも入っていない

知らない番号が並んでいると落ち着かないものですが、その一覧はもともと名前で読むようにはできていないことが多いものです。読み方さえ分かれば、あとは1台ずつ消していくだけです。

参考: 自宅Wi-Fi利用者向け簡易マニュアル(総務省・PDF)

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