イーサネットとは?「10/100/1000」の意味とWi-Fiの違い

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パソコンの仕様表や、ルーターの箱に「イーサネット」「Ethernet」と書かれていることがあります。

LANケーブルのことだと思っている方が多いのですが、正確には少し違います。イーサネットは、有線でつなぐときの「話し方の決まりごと」の名前です。ケーブルはその決まりに従うための道具にあたります。

この記事では、ITやネットワークの知識がない方でもわかるように、イーサネットとは何を指す言葉なのか、仕様表に出てくる「1000BASE-T」のような表記が何を意味するのかを解説していきます。

イーサネットとは? 有線でつなぐときの共通の決まり

青い背景に、束ねられたLANケーブルとコネクタが描かれたイラスト(イーサネットとはの節の扉絵)

イーサネット(Ethernet)とは、機器どうしをケーブルでつないでデータをやり取りするときの、共通の決まりごとです。1980年代から使われ続けている、有線LANの土台にあたる技術です。

「決まりごと」というのは、たとえば次のようなことです。

  • データをどんな単位に区切って送るか
  • 宛先をどう書くか(MACアドレス)
  • 何本の線をどう使うか、どのくらいの速さで送るか

この決まりが世界共通だからこそ、メーカーの違うパソコン・ルーター・プリンターを、同じケーブルでつないで通信できます。「LANケーブルを挿せばつながる」のは、当たり前ではなく、この共通の決まりのおかげです。

イーサネットの規格は「速さ」で分かれている

虫めがねから3本の線が枝分かれし、それぞれ箇条書きの記号につながっている線画アイコン(規格の節の扉絵)

イーサネットには、速さごとに規格の名前が付いています。パソコンやハブの仕様表に出てくる、次のような表記がそれです。

規格の表記速さ必要なケーブルよく使われる呼び名
10BASE-T10MbpsCAT3以上
100BASE-TX100MbpsCAT5以上ファストイーサネット
1000BASE-T1GbpsCAT5e以上ギガビットイーサネット(いまの標準)
2.5GBASE-T/5GBASE-T2.5Gbps/5GbpsCAT5e以上/CAT6以上マルチギガビット
10GBASE-T10GbpsCAT6A以上10ギガビットイーサネット

先頭の数字が速さ、末尾の「T」(TX なども同じ系統)はツイストペアケーブルを使うという意味です。ツイストペアとは「2本ずつ撚り合わせた線」のことで、ふだん使っているLANケーブルがこれにあたります。ケーブルの表示にある UTP・STP の「TP」も、このツイストペアの略です。

仕様表で「10/100」を見かけたら

機器の仕様に 「10/100」「Fast Ethernet」 とだけ書かれていたら、その機器は100Mbpsまでです。1Gbpsの回線につないでも、そこで頭打ちになります。

1Gbpsに対応しているものは 「10/100/1000」 と書かれています。中古のハブや古いパソコンを使い回すときは、ここを見てください。

速い規格を使うには、ケーブルの側もその速さに対応している必要があります。どのケーブルを選べばよいかは、ケーブルの記事にまとめています。

イーサネットとWi-Fiは何が違うのか

赤色と灰色の2つの書類を、虫めがねで見比べているイラスト(Wi-Fiとの違いの節の扉絵)

どちらも機器をネットワークにつなぐための決まりごとですが、運ぶ手段が違います。イーサネットは線、Wi-Fiは電波です。

 イーサネット(有線)Wi-Fi(無線)
運ぶ手段ケーブル電波
まわりの影響受けにくい壁や他の電波の影響を受けることがある
置き場所ケーブルが届く範囲電波が届けばどこでも
向いている機器動かさないもの(デスクトップPC・テレビ・ゲーム機)持ち歩くもの(スマートフォン・ノートPC)

「有線のほうが速い」と言われますが、これは条件つきです。有線でも、機器やケーブルが100Mbpsまでのものなら、そこで止まります。実際、有線が100Mbpsで止まっている家では、Wi-Fiのほうが速い数字が出ることがあります。

有線の強みは、速さそのものよりまわりの影響を受けにくいことにあります。電子レンジや隣家の電波で乱れることがなく、同じ速さが続きます。

なお、「有線だから安全」という言い方も見かけますが、これも正確ではありません。電波と違って近くにいるだけでは受け取れないという違いはありますが、外から来る通信に対する守りは、有線でも無線でもルーターやセキュリティ対策ソフトが受け持っています。

イーサネットは、どこで使われているのか

机や本棚、観葉植物が並ぶオフィスの一室を斜め上から見たイラスト(使われている場所の節の扉絵)

意識しないだけで、イーサネットは身のまわりのあちこちで動いています。

  • 家庭 … ルーターとテレビ・ゲーム機・デスクトップパソコンのあいだ
  • オフィス … 壁のLANポートから机の島のハブ、天井のアクセスポイントまで
  • データセンター … 大量のサーバーどうしをつなぐ部分

Wi-Fiでつないでいる機器も、据置きのアクセスポイントにつないでいるなら、その先はイーサネットです。無線に見えて、途中から線に乗り換えているということです。

ただし例外もあります。ホームルーターやモバイルルーターは、そこから先も電波(携帯電話の回線)で外へ出ていきます。中継機を電波でつなぐタイプのWi-Fiも同じです。

ちなみに、その線で電気も一緒に送る仕組みもあります。天井のアクセスポイントや防犯カメラが、コンセントの無い場所でも動いているのはこのためです。

まとめ

  • イーサネットは、有線でつなぐときの共通の決まりごと。ケーブルそのものではない
  • 規格は速さで分かれる。いまの標準は 1000BASE-T(1Gbps)
  • 仕様表の 「10/100」「Fast Ethernet」は100Mbpsまで。1Gbpsなら「10/100/1000」
  • Wi-Fiとの違いは運ぶ手段。有線の強みは速さより安定で、「有線なら速い・安全」は条件つき
  • Wi-Fiの機器も、据置きのアクセスポイントの先はイーサネット(ホームルーターなど電波で外へ出るものは除く)

ふだん意識する言葉ではありませんが、仕様表の「10/100/1000」が読めるようになると、機器を選ぶときや、遅い原因を探すときに迷いが減ります。

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