光回線の違約金はいくらまで?解約で請求できるお金と上限の決まり方

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「2022年7月より前に契約した光回線だから、違約金は高いまま」——そう思って、解約を先延ばしにしていませんか?

それとも、解約を申し込んだあとの請求に、違約金だけでなく工事費の残りや撤去の費用まで並んでいて驚いたところでしょうか。「これ、全部払わないといけないの?」と。

結論から言うと、解約のときに請求できるお金には、法令で上限が決められています。しかも2022年7月より前の契約にも、2025年7月から順にこの上限がかかるようになっています。

先に結論

1. 違約金の上限は、ずっと続く割引を引いたあとの月額料金1か月分です(最初の数か月だけの割引は引きません)。名前が「契約解除料」でも「解約金」でも「解除手数料」でも、契約期間の途中でやめたことを理由に求められるお金なら同じ扱いです。

2. 工事費の残り(残債)は違約金とは別です。分割の残り回数ではなく契約期間に沿って減り、満了でゼロになります。24か月契約の10か月目にやめたなら、使い始めた月は数えないので、請求できるのは工事費の24分の15までです。

3. 撤去工事は、自分から撤去を頼んだなら全額、事業者の都合なら契約期間に沿って減った額までです。

4. 解約のあとも分割の支払いが続く形なら、機器の代金は解約しても消えません。そのうえ毎月の値引きが止まることがあります。解約と同時に残りを一括で払う決まりの契約なら、解約のときに請求できるのはその月の分までです。

5. 2022年7月より前の契約も、2025年7月から順に上限がかかる側へ移っています。期間の定めがない契約は2025年7月1日から、更新のある契約は2025年7月以降に更新した時点から。定期的な更新がない契約も、2028年6月30日で特例が終わります。

6. 違約金なしでやめられる月(更新月)は、光回線では法令ではなく約款で決まります。上限がかかっていれば、待って減らせる違約金は最大でも月額1か月分です。工事費の残りは、待つほど減ります。

⚠ 会社などが事業のために結んだ契約(法人契約)は、この決まりの外です。ただし名義だけでは決まりません。

この記事では、ネットワークや法律にくわしくない方でもわかるように、解約のときに何を請求されうるのか、それぞれの上限がどう決まっているのか、そして解約する前に手元の書面で何を確かめればよいのかを解説していきます。

⚠ この記事は光回線やケーブルテレビのインターネットなど、家に線を引く契約を中心に書いています。ポケット型Wi-Fiやホームルーターは決まりが少し変わるところがあるので、そのつど断っています。

目次

解約でかかる費用は、違約金だけではない

1枚の紙に6つの行が並び、各行の左に四角、右端に上限を示す短い線がある図。行には上から「利用料」「違約金」「工事費の残り」「撤去工事費」「手続きの費用」「レンタル品」と書かれ、タイトルは「品目ごとに、請求できる額が決まっている」

解約の請求は、1つの財布からまとめて取られるものではありません。中身は、何に付いているお金かで分かれています。

そして、そのひとつひとつに、どこまで請求してよいかの決まりがあります。総務省は、2022年の電気通信事業法施行規則の改正について、こう説明しています。

2022年7月1日以降に締結された契約(※)(法人契約を除く。)については、以下のとおり、解約時に利用者に請求できる金額が制限されます。

出典は2022年2月22日の施行規則の改正で変わった消費者保護ルール(総務省・PDF)です。

総務省が「請求できるもの」として並べているもの

総務省の同じ資料(2022年7月1日以降の契約が対象)は、解約のときに請求できるものを8つ並べています。言い換えると次のとおりです。

請求できるものどこまで請求できるか
サービスとオプションの利用料解約するまでに使った分(解約した月を日割りにするかは事業者の定め)
違約金月額料金1か月分まで
開設工事費などの残り契約期間に沿って減り、満了でゼロ
撤去工事費など事業者の都合なら契約期間に沿って減る。利用者の都合なら全額
事業者を変えるための手続きの費用利用者の便宜のためのオプションの手続きに限る
レンタル品の使用料まだ払っていない使用料。返さない・壊したときは買い直す額も(書面に書いてあることが条件)
そのほかのサービスの対価利用料・違約金・工事費の残り・撤去・手続きの費用・レンタル品の使用料に準じた額
支払いが遅れたときの遅延損害金法定利率で

ここに無いお金は、原則として解約のときに請求できません。スーパーのレシートにたとえるなら、印字してよい品目があらかじめ決まっていて、品目ごとに値段の上限まで付いているようなものです。

分割で買った機器の代金がこの表に無いのは、解約のあとも分割が続く形なら、解約のときの請求ではなく、回線とは別の買い物の支払いだからです。解約と同時に一括になる形は、「機器の代金とレンタル品は、契約の形と説明書面で請求できる額が決まる」で扱います。

⚠ 会社などが事業のために結んだ「法人契約」は、この決まりの外です。ただし、電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン(総務省・PDF)は「他方、法人等の名義の契約であっても、実際には個人の家庭用として電気通信役務が用いられている場合は、法人契約とはならない。」としています。名義ではなく使い道で決まる点は、初期契約解除の記事で詳しく書いています。

「違約金」「解約金」「契約解除料」「解除手数料」— 呼び名だけでは中身が分からない

この記事では、法令の言い方にそろえて「違約金」と呼びます。ところが、事業者の案内では、同じお金がいろいろな名前で出てきます。

呼び名使っている事業者の例
契約解除料au・NURO光・So-net・コミュファ光・ソフトバンク・UQ WiMAX
解約金ドコモ光・NTT東日本・NTT西日本
違約金BIGLOBE光
解除手数料@nifty光

法令は、名前で決めていません。施行規則は、契約の途中でやめたことを理由に求めるお金を「違約金その他の経済的な負担」と書いています。出典は電気通信事業法施行規則(e-Gov 法令検索)の第22条の2の13の2です。

携帯電話の側の決まりを説明した総務省のガイドラインは、同じ言葉について、もっとはっきり書いています。

違約金等とは、契約の締結から一定期間内に当該契約の変更又は解除を行ったことを理由として求める違約金その他の経済的な負担をいう。その負担の名称が「違約金」であるか否かを問わない。

出典は電気通信事業法第27条の3等の運用に関するガイドライン(総務省・PDF)です。

たとえば@nifty光の「解除手数料」は、名前に「手数料」とありますが、表を見ると「契約更新期間」なら0円、それ以外なら額が決まっているお金です。中身は違約金です。請求書は名前ではなく、何を理由に求められているお金かで読んでください。

反対に、途中でやめたことへの違約金ではないお金に「違約金」の名が付くこともあります。たとえばUCOM光 レジデンスの重要事項説明は、借りた機器を返さないときのお金を「亡失違約金」と呼んでいます(UCOM光 レジデンスに関する重要事項説明(つなぐネットコミュニケーションズ・PDF))。こちらの額は月額1か月分の上限ではなく、「レンタル品を返さないときの額は、説明書面に書いてある分だけ」の決まりで決まります。

解約や事業者変更の手続きそのものの手数料は、請求できない

解約の手続きや事業者変更(番号そのままの携帯電話の乗り換えや、光コラボの会社を変える手続き)をすること自体に手数料を取ることは、原則としてできません。例外は、ウェブで済む手続きを窓口でしてもらった場合のように、利用者の便宜のためのオプションを使ったときです。2022年2月22日の施行規則の改正で変わった消費者保護ルール(総務省・PDF)は、事業者変更の手続きの費用について「※例えば、ウェブ対応が原則であるものの窓口でも対応する場合、その費用は請求できます。」と例を挙げており、解約手数料にも同じ例外が付いています。

同じ資料は、請求できないものの例を次のように挙げています。

解約手数料(利用者の便宜を図るためのオプション手続の料金を除く。)

事業者変更手数料(利用者の便宜を図るためのオプション手続の料金を除く。)

工事費(実際に上記(3)(4)の工事が行われない場合に限る。)

レンタル物品返送料(利用者が他の返送手段を選べる場合を除く。)

引用のなかの「上記(3)(4)の工事」は、同じ資料の番号で、表の「開設工事費などの残り」と「撤去工事費など」の工事のことです。

⚠ 名前が似ていますが、@nifty光の「解除手数料」は違約金のことで、ここでいう手続きの手数料とは別物です。名前だけで「これは請求できないはず」と決めないでください。

事業者変更の手続きの流れ(いまの光コラボから承諾番号を受け取るところから)は、転用と事業者変更の違いの記事で扱っています。

2022年7月より前の契約の違約金にも、2025年7月から順に上限がかかる

この決まりは、2022年7月1日に始まりました。それより前に結ばれていた契約は、しばらくのあいだ対象から外されていました。

よく見かける説明は、2022年6月以前の契約は昔の違約金のまま、というところで終わっています。ところがこの特例(事業者の案内では「経過措置」と呼ばれています)は2024年に見直され、2025年7月1日から順に外れていっています。

見直しを定めた省令は、特例に「(契約期間の定めがない契約を除く。)」を足し、更新については「令和七年六月三十日までに行われたものに限る」としました。さらに、特例そのものについて「前項の規定については、令和十年六月三十日限り、その効力を失う。」と定めています。出典は電気通信事業法施行規則の一部を改正する省令(令和4年総務省令第6号)の一部改正案等に対する意見募集の結果(e-Govパブリック・コメント)に添付された省令(令和6年総務省令第42号)です。

読者の手元で起きることに言い換えると、次の4つです。

2022年7月より前の契約の形上限がかかるようになるとき
期間の定めがない契約(縛りのない契約)2025年7月1日から(更新を待たない)
期間の定めがあり、更新がある契約2025年7月1日以降に更新したとき
期間の定めがあり、定期的な更新がない契約2028年6月30日で特例が終わる(7月1日から新しい条件)
契約期間や違約金の有無が変わるプラン変更をした契約そのプラン変更のとき

4つ目は、改正施行規則のQ&Aが「特例の適用を受けられない契約変更の例」として、「期間拘束契約の契約期間や違約金の有無の変更を伴うプラン変更(プラン変更とともに新たな2年契約が開始する場合等)」を挙げていることによります。出典は改正電気通信事業法施行規則に関するQ&A(総務省・PDF)です。

事業者の案内も、この日付に合わせています。たとえばソフトバンクは、こう書いています。

また、経過措置になっていた既往契約者は、2025年7月1日(火)以降に順次「適用対象」へと移行いたします。

出典は2022年7月1日の電気通信事業法改正にともなう各種改定について(ソフトバンク)です。コミュファ光も、定期的な更新がない契約について「上記1に該当しないお客さま(契約の定期的な更新がないお客さま)は、2028年7月1日に改定価格が適用されます。」としています(電気通信事業法改正にともなう各種改定(コミュファ光))。

auひかりの告知は、違約金のほかに、撤去と工事費の残りにも触れています。2022年6月以前に申し込んだ契約について「契約解除料の引き下げや光ファイバー引き込み設備撤去の任意化など各種料金および提供条件を改定します。」としています。このうち2018年3月から2022年6月までに申し込んだauひかりホームでは、引き込み設備の撤去を、望んだときだけ有料で行う形に変えました。同じ契約では、分割払いの初期費用の残りにも、法令と同じ「契約期間に沿って減る」上限を設けています(auひかり、2022年6月以前にお申し込みのお客さまについて契約解除料の引き下げなど提供条件を改定(au))。

中には、法令より先に動いた事業者もあります。NTT東日本は2022年の時点で、フレッツ光の「にねん割」の解約金について「見直し前に契約した既存契約も含めて全てのお客さまが見直しの対象となります。」としていました(「にねん割」の解約金の見直しについて(NTT東日本))。

⚠ プラン変更で新しい上限の側に移るとしても、変えるそのときに、旧プランの解約金がかかることがあります。ドコモ光は「旧プランをご契約のお客さまが、更新月以外に他プランへ変更する場合は、旧プランの解約金が発生します」と書いています(「ドコモ光 1ギガ」定期契約プラン(旧プラン)の提供を終了(NTTドコモ))。

自分の契約がどの段にいるかの確かめ方は、「違約金と工事費の残りを、契約書面で確かめる順番」にまとめました。

違約金の上限は「割引を引いたあとの月額料金」

背の高い棒と、それより低い棒が並ぶ図。高い棒の下に「割引前」、低い棒の下に「割引後」と書かれ、低い棒の上端から横に伸びた線の先の小さな四角に「違約金の上限」と書かれている。タイトルは「違約金の上限は、割引後の月額1か月分」

違約金の月額1か月分の上限は、2022年7月以降の契約と、そこへ移った契約での話です。

違約金は、契約期間の途中でやめたときに求められるお金です。上限は、施行規則の言葉では「当該電気通信役務及び当該有償継続役務の一月当たりの料金に相当する額」です。

「有償継続役務」はオプションのことだと考えてください。つまりどんなに長い契約の途中でも、違約金は月額料金の1か月分までです。

総務省のガイドラインも「期間拘束契約の違約金については、1月当たりの利用料金相当額を上限として利用者に請求することができる。」としています。出典は電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン(総務省・PDF)です。

上限の計算で引く割引と、引かない割引

引っかかりやすいのは、「月額料金」とはどの金額か、です。請求書に並ぶ数字には、割引が入っていることが多いからです。

同じガイドラインは、こう書いています。

また、料金の割引については、期間限定割引(例:当初半年間は無料)は考慮しないが、契約期間を通して適用されるような割引(例:セット割、学割、契約期間を超える期間限定割引)は考慮する。

つまり、ずっと続くセット割で月額が下がっているなら、上限もその下がった額です。反対に、最初の半年だけ無料のような割引は、上限を決めるときには無かったものとして扱います。

もう1つ、ガイドラインは「「1月当たりの料金」とは、違約金が設定されているサービスの月額料金であり、通話料のように期間拘束に関係しない料金は含まれない。」とも書いています。電話の通話料のように、使った分だけかかる料金は月額に数えません。

回線の解約でセット割が外れるときの違約金も、この上限の中

回線とオプションをまとめて申し込んで、セット割が付いていることがあります。回線を解約してセット割が外れるときの違約金も、上限の外には出ません。

改正施行規則のQ&Aは、具体的な数字で答えています。

その場合、それぞれのサービスの月額利用料相当額の合計額が上限となります。例えば、セットの内訳が本体の通信サービス:5,000円、オプションA:1,000 円、オプションB:2,000 円の場合、このセット割に係る違約金の上限は8,000円となります。

出典は改正電気通信事業法施行規則に関するQ&A(総務省・PDF)です。セット割の違約金と、それぞれのサービスの違約金を二重に取る場合も、合計がこの上限の中に収まっている必要があります。

なお、回線は続けたままオプションだけをやめる場合は、この決まりの外です。同じQ&Aは「また、本体の通信サービスが継続している中でオプションAのみ解約するといった場合は、本規定は適用されません。」としています。

受け取ったキャッシュバックを、解約のときに返せとは言えない

乗り換えのときのキャッシュバックについては、2つの話が混ざりやすいので分けます。

1つ目は、受け取る前にやめる場合です。キャッシュバックには受け取るための条件があり、コミュファ光は自社の解説で「適用条件を満たさないとキャンペーン特典は受け取れないため、キャッシュバック適用の条件は何か隅々まで確認しましょう。」と書いています。「キャンペーンによってはキャッシュバックの受け取り時期が契約から1~2年後になるなど、期間を開けて設定されているものも。」ともあります(光回線のキャッシュバックキャンペーンでチェックすべき点や注意点は?(コミュファ光))。受け取りの条件に、その時点まで契約が続いていることが入っていれば、その前にやめると、まだ受け取っていない分は受け取れません。

2つ目は、受け取ったあとにやめる場合です。こちらは、改正施行規則のQ&Aが答えています。

キャッシュバック相当額は、第22条の2の13の2第2号に規定されていないため解約時に利用者に請求できません。

なお、違約金の請求自体は可能ですが、1月当たりの利用料金相当額が上限となります。

つまり、受け取ったキャッシュバックを「解約するなら返してください」と求めることはできません。違約金そのものは、ほかの場合と同じく月額1か月分まで請求できます。いずれも、2022年7月以降の契約と、そこへ移った契約での話です。

持ち歩いて使うポケット型Wi-Fiなどは、上限がもっと低いことがある

携帯電話の回線には、光回線とは別の決まりが上乗せされています。対象になるのは「携帯電話サービス及びBWAサービス」で、BWAにはWiMAXが入ります。ポケット型Wi-Fiも、携帯電話かWiMAXの回線を使っています。

対象の事業者は、大手の携帯会社とそのグループ会社のすべてと、利用者の割合が4%を超える格安の会社です。この場合は、違約金と、途中でやめると受け取れなくなる特典の額を合わせて、1,000円(税抜)までに抑えられます。

違約金等の額と特定経済的利益の額の合計額が、1,000円(税抜)を超える提供条件については、約し、又は約させることを禁止する。

出典は電気通信事業法第27条の3等の運用に関するガイドライン(総務省・PDF)です。実際、UQ WiMAXは2年の契約について、更新期間以外に解約すると「税込1,100円の契約解除料が発生します」と案内しています(UQ WiMAXの料金プラン変更や解約をする場合、契約解除料はかかりますか?(UQ WiMAX))。税抜にすると1,000円で、この上限とちょうど合います。

ただし、この決まりが始まった2019年10月より前に結んだ契約には、例外が残っていることがあります。同じガイドラインは、それより前の契約について特例を置き、「特例のうち、旧契約の更新に係る部分については、令和5年12月31日をもって廃止となる。」としています。更新の分は終わりましたが、ほかの部分は残っています。

⚠ もう1つ、同じガイドラインは「電気通信事業者が電気通信設備を制御することにより、特定地点以外での利用を制限して提供される電気通信役務」を対象から外しています。登録した住所でしか使えないよう事業者が設備で制限しているホームルーターは、この1,000円の上限の対象から外れることがあります。どの製品が当たるかは外からは分からないので、契約した会社の説明書面(契約の前に、説明のために渡される書面)で確かめてください。

工事費の残りは違約金とは別。契約期間に沿って減り、満了でゼロになる

12本の棒が左から右へ階段のように低くなり、右端に丸がある図。左端の棒の下に「使い始めた月」、途中の色の付いた棒の下に「やめた月」、丸の下に「満了でゼロ」と書かれ、タイトルは「工事費の残りは、契約期間に沿って減る」

ここからの決まりも、2022年7月以降の契約と、そこへ移った契約での話です。

光回線を引いたときの工事費を、分割で払っている方も多いはずです。たとえばNTT西日本は、工事費の分割払いの途中でフレッツ光を解約すると、残り(残債)を一括で払う形にしています(フレッツ光初期工事費「分割払い」の内容変更について(NTT西日本・PDF))。

ここで大事なのは、一括で求められる額にも上限があることです。そして上限を決めるのは、分割の残り回数ではなく、契約期間のうちどれだけ残っているかです。ろうそくが燃えて短くなるように、工事費の請求できる分は月ごとに減っていき、契約が満了すると残りません。

24か月契約の10か月目にやめると「24分の15」

総務省は、計算のしかたを例で示しています。

例えば、24か月契約の電気通信サービスについて、10か月目にサービスが解約された場合、工事費等の(24-9)/24を請求できます。

出典は2022年2月22日の施行規則の改正で変わった消費者保護ルール(総務省・PDF)です。10か月目なのに9を引いているのは、使い始めた月を数えないからです。24か月のうち9か月が過ぎて、15か月ぶんが残っている、という数え方です。

契約期間が24か月ではない場合も、決まりがあります。消費者保護ルールのガイドラインは、請求できる額を「契約期間(期間の定めがない場合や契約期間が24か月未満の場合は24か月間)に応じて低減した額を上限として解約時に利用者に請求することができる。」としています。

  • 縛りのない契約でも、工事費の残りは24か月かけて減ります。すぐにゼロになるわけではありません
  • 3年契約なら、3年のうちどれだけ残っているかで減ります。24か月を過ぎても、残りの期間の分は請求されえます

施行規則の条文は、残っている契約期間の割合と、24か月から過ぎた月数を引いた割合のうち、高いほうを使うと定めています。縛りのない契約と3年契約の違いは、そこから出てきます。

引っ越しで回線を移したときの工事も、元の契約期間で減る

契約の途中で引っ越して、回線をそのまま新しい家へ移す「移転」をした方もいるでしょう。そのときの工事費は、移転の日から数え直すのではありません。

ただし、電気通信サービスの契約期間中に行われる工事については、当該電気通信サービスに係る契約期間に応じて低減した額が費用請求できる上限となります。

出典は改正電気通信事業法施行規則に関するQ&A(総務省・PDF)です。同じQ&Aは、3月に使い始めて10月に引っ越しの工事をし、12月に解約した例で、引っ越しの工事費の(24-9)/24まで請求できるとしています。数え始めるのは、移転の日ではなく、回線を使い始めた月です。

工事費の「割引」と「実質無料」は、解約のときの扱いが違う

キャンペーンで工事費そのものが安くなっていた場合、解約のときの計算は、その安くなった額が土台になります。

解約時に利用者に対して開設工事費を請求する際に、割引前の額を基礎として請求することはできません。

出典は改正電気通信事業法施行規則に関するQ&A(総務省・PDF)です。また、消費者保護ルールのガイドラインは「また、実際に工事等が行われない場合は、解約時に工事費等を請求することができない。」としています。工事が行われていないのに工事費が並んでいたら、何の工事の費用かを事業者に尋ねてください(NTT西日本の工事費の案内にも、作業員が来ない「無派遣工事」という区分があります)。

「工事費実質無料」は、工事費そのものを割り引く形とは違います。工事費は割り引かずに分割で請求し、同じ額を毎月の料金から割り引く形です。NURO 光は、自社の解説で「工事費用分割分と同額が利用料金から割り引かれる」と書いています(NURO 光の工事費用が実質無料になる仕組みと注意点を解説(NURO 光))。

そのため、分割の途中で解約すると割引が止まり、工事費の残りを求められます。ドコモ光は、工事料の分割の途中で解約した場合について「解約日の翌月に工事料の残債を一括でご請求いたします。」としています(ドコモ光 新規工事料実質0円特典(NTTドコモ))。

ただし、解約のときに求められる工事費なので、その額にも「契約期間に沿って減る」上限がかかります。改正施行規則のQ&Aも、解約のときに請求できるのは、利用者に通常請求している工事費を「契約期間に応じて低減させた額です。」と答えています。

工事費を無料にするキャンペーンのなかには、一定の期間使い続けることなどを条件にして、その前に解約すると工事費を求めるものもあります。求められたら、何の額を土台にした請求かを事業者に尋ねてください。改正施行規則のQ&Aは、割引前の額を土台にして請求することはできないと答えています。合わないと感じたら、「請求が決まりと合わないときの相談先」を見てください。

撤去工事は、誰の都合かで「全額」か「減る」かが分かれる

解約のときに、壁の光コンセントや家までの線を外す撤去工事をすることがあります。この費用は、誰の都合で撤去するかで扱いが分かれます。総務省の説明はこうです。

a)事業者都合によるもの: 電気通信サービスの契約期間に応じて低減し、契約満了時にゼロとなる額

b)利用者都合によるもの: 全額

出典は2022年2月22日の施行規則の改正で変わった消費者保護ルール(総務省・PDF)です。自分から「外してください」と頼んだ撤去は全額、事業者の都合の撤去は工事費の残りと同じように契約期間に沿って減る、ということです。

では、解約を申し込んだのは自分で、撤去が必要だと言ったのは事業者、という場合はどちらでしょうか。電気通信事業法施行規則(e-Gov 法令検索)の条文は、契約の解除に際して「必要となる工事等」(契約期間に沿って減る)と、利用者などの「求めに応じて行われる工事等」(全額)を、別々の項目(ニとホ)に分けて書いています。解約を申し込んだことが、そのまま撤去を求めたことになる、とは条文に書かれていません。

撤去が必要だと言われたら、その撤去がどちらの扱いかを事業者に尋ねてください。撤去に来ていないのに撤去工事費が並んでいたときも、同じように何の工事の費用かを尋ねてください。

事業者の案内でも、利用者の求めか事業者の都合かで分ける考え方が見えます。NTT西日本は2026年4月から、解約のときに作業員が訪問する撤去に費用を設けましたが、「弊社都合により派遣工事となる場合」は不要としています。また「対象の光回線をマンションオーナーさまなどが契約されている場合、撤去工事費はマンションオーナさまなどのご負担となります。」とも書いています(フレッツ光など解約時に派遣工事を行った際の撤去工事費の新設について(NTT西日本))。

auひかりも、2018年3月から2022年6月までに申し込んだauひかりホームの引き込み設備を、2025年7月1日から「解約時お客さまのご要望がある場合に有料で撤去」する形にしています(auひかり、2022年6月以前にお申し込みのお客さまについて契約解除料の引き下げなど提供条件を改定(au))。

建物のオーナーがまとめて契約しているマンションでは、そもそも回線の契約者が自分ではないことがあります。その見分け方はマンションのインターネット無料の記事で扱っています。

⚠ 迷いやすいのは、賃貸の退去で管理会社から撤去を求められたときのように、建物の都合で撤去が必要になる場合です。NTT西日本はこれを「物件都合」と呼んで費用の対象に含めていますが、法令の区別のどちらに当たるかは、法令にも事業者の案内にも書かれていません。撤去の条件と確かめる順番は、光コンセントの撤去の記事にまとめています。

8日以内の解除(初期契約解除)とは、工事費の決まり方が違う

契約書面を受け取ってから8日以内なら、相手の合意なしに契約を切れる「初期契約解除」という制度があります。こちらでは違約金はかかりません。

ただし、工事費の上限の決まり方がこの記事の話とは違います。初期契約解除では、工事の種類ごとに上限額が表で決まっています。月額料金も、定額のものは「原則として日割り計算により精算されることが合理的と考えられる。」とされています(電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン(総務省・PDF))。ふつうの解約で解約した月を日割りにするかは、事業者の定めしだいです。この記事の「契約期間に沿って減る」は、8日を過ぎたあとの、ふつうの解約の話です。2つの制度を混ぜると、計算を間違えます。

機器の代金とレンタル品は、契約の形と説明書面で請求できる額が決まる

ルーターの絵から四角いタイルが横に並ぶ段が、上下に2つある図。上の段は「解約」と書かれた縦線を越えてタイルが続き「分割が続く」、下の段は縦線のところで止まり、塗りつぶした1枚に「解約の月の分まで」と書かれている。タイトルは「解約のあとも分割が続く形と、一括になる形」

ルーターやONUなどの機器は、買い取ったものか、借りているものかで話が変わります。どちらなのかは、契約のときの書面で確かめてください。

ここでいう書面は2種類あります。説明書面は契約する前に説明のために渡されるもので、消費者保護ルールのガイドラインは「例えばカタログやパンフレットが該当する。」としています。契約書面は契約が成立したあとに届く「その利用者の個別の契約内容を明らかにした書面(契約書面)」です。説明書面がどう届くかは、電話勧誘の記事でも扱っています。

分割で買った機器は、解約のあとも分割が続くかどうかで分かれる

先に大事なことを2つ書きます。1つ目、解約のあとも分割が続く形なら、機器の代金は解約しても消えません。UQ WiMAXの解約の案内は、こうなっています。

・ 分割支払い契約は継続し、分割支払金は引続き請求されます。一括清算をご希望の場合は、解約手続き時に一括清算を選択することができます。

出典は解約にあたっての重要事項説明書(UQ WiMAX・PDF)です。解約したあとの端末の片づけ方は、ポケット型Wi-Fiの処分の記事にまとめています。

2つ目、毎月の値引きで端末代を打ち消していた形なら、解約でその値引きが止まることがあります。ドコモのホームルーター向けサービスの重要事項説明は「※月々サポート対象プランの解約などを行い適用条件を満たさなくなった場合には、割引が終了となります。割引終了時点でお支払いが完了していない端末本体代金があった場合は、対象プラン解約後も請求は継続いたします。」としています(「home 5G」「homeでんわ」重要事項説明(NTTドコモ・PDF))。

このように解約のあとも分割が続く形は、回線の解約のときに請求できる額の決まりとは別の、機器の買い物の話です。改正施行規則のQ&Aも、そう整理しています。

他方、電気通信サービスの解約後も当該端末の割賦支払いが継続する場合は、「契約の解除に伴い」に該当しない(電気通信サービスとは切り離された端末購入契約に該当する)ため、本規定は適用されません。

光回線でも同じです。同じQ&Aは、決まりの対象にならない例として「FTTHサービスを解約しても、引き続き残債の請求が続くホームターミナル(単なる物品の割賦契約)」を挙げています。

反対に、解約と同時に端末代の残りを一括で払う決まりになっている契約について、同じQ&Aは次のように答えています。

電気通信サービスの解約時に当該端末の割賦残債を一括で支払う必要がある場合は、「契約の解除に伴い」に該当します。このため第22条の2の13の2第2号イに基づき、利用者が毎月支払うこととされている金額の解約月分を解約時に利用者に請求することができます。

出典は改正電気通信事業法施行規則に関するQ&A(総務省・PDF)です。つまり、解約と同時に残りを一括で払う決まりの契約では、解約のときに請求できるのは、その月に払うことになっていた分までです。自分の機器がどちらの形かは、説明書面の端末代の欄で確かめてください。

レンタル品を返さないときの額は、説明書面に書いてある分だけ

借りている機器は、解約したら返すのが基本です。返さなかったり、壊れていたりしたときは、買い直すための額を請求されることがあります。

消費者保護ルールのガイドラインは、請求できる場面を「当該端末設備等が返却されなかったり、返却されても故障していたりしたとき(機能に支障のない破損や汚損は含まない。)は、当該端末設備等の再調達価額相当額も利用者に請求することができる(※)。」としています。機能に差し支えない傷や汚れは、ここに入りません。

そして、請求するには条件があります。

※ そのためには、あらかじめ、当該端末設備等が返却されなかった場合等に損害賠償を求める旨及び物品ごとの請求額が「提供条件概要説明」として説明されているとともに(施行規則第22条の2の3第1項第8号ハ)、契約書面に記載されていること(施行規則第22条の2の4第1項第1号)が必要。

出典は電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン(総務省・PDF)です。つまり、契約の前の説明書面で説明され、契約書面にも書かれていることが条件です。

改正施行規則のQ&Aは、書いていなかった場合について、こう答えています。

本改正により、モデム等が返却されなかった場合に利用者に請求する金額については「基本説明事項」の一つとなりますので、これを契約前の提供条件概要説明の際に用いる説明書面に記載していない場合は、「モデム等が返却されなくとも利用者に費用を請求することはない」という意思表示になります。

額の数え方にも決まりがあります。同じガイドラインは「例えば、説明書のみが返還されなかった場合に、貸与した端末設備等に係る費用一式を請求することはできない。」としています。ここでいう「説明書」は機器の取扱説明書のことで、説明書面とは別物です。返さなかった物の分だけです。

返送料は、自分で送り方を選べるかどうかで決まる

機器を返すときの送料は、送り方を自分で選べるかどうかで分かれます。

  • 送り方を選べないなら、返送料を解約のときに請求することはできません。請求できないものの例に入っています
  • 送り方を選べるなら、返送料を自分で持つことはありえます。ただし、そのことが説明書面に書いてあることが条件です

書面の条件は、総務省の資料の「未返却・損壊の場合は、再調達価額を請求できます。また、返送費用が利用者負担となること自体は禁止されていません。ただし、いずれの場合も、その点が説明書面に明記されていることが必要です。」によります。「いずれの場合も」は、買い直す額と返送料の両方を指しています。出典は2022年2月22日の施行規則の改正で変わった消費者保護ルール(総務省・PDF)です。

違約金と工事費の残りを、契約書面で確かめる順番

3枚の書類が矢印でつながって並ぶ図。1枚目はカレンダーの形で「契約した日」「更新した日」、2枚目は線が並んだ書類で「解約時の欄」、3枚目は3つのマスに色が付いたカレンダーで「違約金が」「かからない月」と書かれている。タイトルは「契約書面で、この順に確かめる」

ここまでの決まりを、自分の契約に当てはめてみましょう。解約を申し込む前でも、請求が届いたあとでも、手元の書面で次の3つを確かめてください。

1. 契約した日と、最後に更新した日(2022年7月/2025年7月より前か後か)

契約書面か、事業者の会員ページ(マイページ)で、契約した日を見ます。

  • 2022年7月1日以降に契約した → この記事の上限がかかります
  • それより前に契約し、期間の定めがない → 2025年7月1日から上限がかかっています
  • それより前に契約し、2025年7月1日以降に更新した → 更新した時点から上限がかかっています
  • それより前に契約し、2025年7月1日以降の更新をまだ迎えていない → 次の更新か、2028年6月30日のどちらか早いほうまでは、元の条件のままのことがあります

自動で更新される契約は、契約期間(2年など)が終わるたびに、次の期間に入っていきます。たとえば、2019年4月に2年契約を結び、2021年4月・2023年4月・2025年4月に更新してきた契約なら、2025年4月の更新は6月30日より前なので、特例のままです。次の2027年4月の更新で、上限がかかる側に移ります。同じ2年契約でも、2019年8月に結んだものは、2025年8月の更新で移っています。

最後に更新した日が手元の書面で分からないときは、事業者に次の2つを尋ねてください。

  • いまの契約期間は、いつからいつまでか
  • 2022年7月以降の上限がかかる側に、もう移っているか

⚠ 事業者によっては、法令より早く新しい条件にしているところもあります。自分の契約にどの条件が当たっているかは、事業者の会員ページや解約の案内に出る金額でも確かめてください。その金額がこの記事の決まりと合わないときは、「請求が決まりと合わないときの相談先」を見てください。

2. 説明書面・契約書面の「解約時」の欄で、何に何が付いているか

消費者保護ルールのガイドラインは、違約金などを払う定めがある契約なら、契約の前に「その旨及びその具体的な金額又は算定方法を説明しなければならない」としています。説明の対象には、「日割り計算されない定額料金を含む。」ともあります。説明書面には、解約のときにかかるお金の種類が並んでいるはずです。

見るのは次の6つです。

  • 違約金が何に付いているか(回線そのものか、割引か、オプションか)
  • 工事費を分割で払っているか、その残りがどうなるか
  • 撤去工事が要るか、要るならどんな場合に費用がかかるか
  • 機器が買い取りか借り物か、分割が解約のあとも続くか
  • 返さないときの額と、返送料を誰が持つか
  • 解約した月の月額を日割りにするか

回線とは別にプロバイダと契約している方は、プロバイダの側にも違約金があることがあります。書面は2通ぶん見てください。

解約の連絡も、2か所に要ることがあります。東京都の消費生活相談の事例では、回線だけを解約して、プロバイダの料金が引き落とされ続けていました。東京都は「解約は、回線事業者とプロバイダの両方に連絡しなければならない場合が多くなっています。」としています(光回線の解約をしたが、プロバイダ料金の引き落としが続いていた。(東京くらしWEB))。

3. 違約金がかからない月(更新月)と、解約する月で変わること

契約期間の決まった契約には、違約金なしでやめられる月が決まっていることがあります。光回線では、その長さは法令ではなく、事業者の約款で決まっています。

たとえばNTT東日本は、2022年の発表で「更新月(利用期間満了月、その翌月および翌々月の3ヶ月間)の解約について解約金は発生しません。」と書いています(「にねん割」の解約金の見直しについて(NTT東日本))。@nifty光も「契約更新期間」を「(契約満了月から翌々月までの3カ月間)」としています(契約期間、解除手数料(@nifty光))。

⚠ 大手の携帯会社などが提供する携帯電話・WiMAXの回線では、満了月とその翌月・翌々月に違約金なしでやめられるようにすることが、施行規則(第22条の2の17)で決められています。光回線については、同じ月数が法令で決まっているわけではないので、自分の書面で確かめてください。

上限がかかっている契約なら、更新月まで待って減らせる違約金は、多くても月額1か月分です。解約する月で変わるのは、違約金だけではありません。

  • 工事費の残りの上限は、月単位で減ります。施行規則は、使い始めた月の翌月から「解除の日が属する月」までの月数で数えるので、同じ月のうちなら何日にやめても上限は同じです。24か月契約なら、月が変わるごとに工事費の24分の1ずつ減ります
  • 解約した月の月額を日割りにするかは、事業者の定めしだいです。説明書面の解約時の欄で確かめてください

請求が決まりと合わないときの相談先

確かめてみて、請求がこの記事の決まりと合わないと感じたら、まず契約した事業者に、どの項目を何の理由で請求しているのかを尋ねてください。それでも納得できないときの相談先は2つあります。

1つ目は消費者ホットラインです。消費者庁は「困ったときは、一人で悩まずに、「消費者ホットライン」188にご相談ください。」と案内しており、「地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口をご案内します。」としています(消費者ホットライン(消費者庁))。

2つ目は総務省の電気通信消費者相談センターです。「電気通信消費者相談センターでは、利用者が電気通信サービス(※)を利用している際のトラブル等について、電話による御相談を受け付けています。」とあります。ただし「当該電気通信事業者への連絡や論点の整理等のアドバイスは行いますが、あっせん、仲介、調停を行うことはできません」とも書かれています(電気通信消費者相談センターとは(総務省))。

まとめ

この記事では、光回線を解約するときに請求されうるお金と、それぞれの上限の決まり方を解説しました。

  • 解約のときに請求できるお金は、品目と上限が決まっている(2022年7月以降の契約と、そこへ移った契約。法人契約を除く)。解約や事業者変更の手続きそのものの手数料は、窓口対応のような利用者の便宜のためのオプションを除いて請求できない
  • 違約金は、割引を引いたあとの月額料金1か月分まで。ずっと続くセット割は引き、最初だけの割引は引かない。呼び名が「契約解除料」「解約金」「解除手数料」でも、契約の途中でやめたことを理由に求めるお金なら同じ扱い
  • 受け取ったキャッシュバックを、解約のときに返せとは言えない。受け取る前にやめて、まだ受け取れないのは別の話
  • 携帯電話・WiMAXの回線は、大手の携帯会社などでは違約金の上限がさらに低い(1,000円(税抜))。住所で使える場所を設備で制限している回線は、この上限の対象から外れることがある。2019年10月より前に結んだ契約にも、例外が残っていることがある
  • 工事費の残り(残債)は、分割の残り回数ではなく契約期間に沿って減り、満了でゼロ。24か月契約の10か月目なら24分の15まで。縛りのない契約は24か月かけて減る。引っ越しの工事も回線を使い始めた月から数え、割り引いた工事費を割引前の額では請求できない。「実質無料」で割引が止まったあとの残りも、この上限の中
  • 撤去工事は、自分から撤去を頼んだなら全額、事業者の都合なら契約期間に沿って減る。撤去が必要と言われたら、どちらの扱いかを尋ねる。建物の都合の撤去がどちらかは、法令にも事業者の案内にも書かれていない
  • 解約のあとも分割が続く形なら、機器の代金は解約しても消えない。回線の決まりとは別の話で、毎月の値引きが止まることがある。解約と同時に一括になる形なら、解約のときに請求できるのはその月の分まで
  • レンタル品を返さないときの額は、説明書面で説明され、契約書面にも書かれている分だけ。返さなかった物の分だけで、機能に差し支えない傷や汚れは入らない
  • 2022年7月より前の契約も、2025年7月から順に上限がかかる側へ移っている。期間の定めがない契約は2025年7月1日から、更新のある契約は更新した時点から、定期的な更新がない契約も2028年6月30日で特例が終わる
  • 光回線の「違約金がかからない月」は約款で決まる。自分の書面で確かめる。工事費の残りの上限は月単位で減り、解約した月を日割りにするかは事業者の定めしだい

「違約金が高いから、まだやめられない」と思ったときは、まず手元の契約書面で、契約した日と最後に更新した日を見てください。その2つの日付と、縛りのない契約かどうかが、いまの上限を知る手がかりになります。

参考: 2022年2月22日の施行規則の改正で変わった消費者保護ルール(総務省・PDF)

参考: 改正電気通信事業法施行規則に関するQ&A(総務省・PDF)

参考: 電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン(総務省・PDF)

参考: 電気通信事業法施行規則(e-Gov 法令検索)

参考: 電気通信事業法第27条の3等の運用に関するガイドライン(総務省・PDF)

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