デュアルSIMとは?仕事用と私用を1台で分ける前に確かめること

11 min 21 views

「仕事用とプライベート用、スマホを2台持ち歩くのが面倒」「会社から電話番号をもらったけれど、自分のスマホ1台で済ませたい」——そう考えていませんか。

実は、iPhone XS以降のiPhoneや、Pixel 3a以降のGoogle Pixel(日本で購入したPixel 3aを除く)など、いまのスマホには1台で2つの電話番号を持てるものがあります。これをデュアルSIMと呼びます。Appleも、デュアルSIMの使い方の1つ目に「1つの電話番号を仕事用に、別の電話番号を個人用の通話に使う。」を挙げています(eSIMでデュアルSIMを活用する)。

ただし、「2つの番号を同時に使える」の「同時に」は、思っているのと少し違います。とくに、片方の番号で通話しているあいだ、もう片方の番号にかかってきた電話は、ふつうは鳴りません。iPhoneでは、かかってきたことの通知さえ出ないことがあります。

この記事では、ネットワークに詳しくない方でもわかるように、デュアルSIMの仕組み、始める前に確かめる3つ(機種・SIMロック・契約先)、そして1台にまとめたあとに気をつける3つ(通話中の着信・発信に使う番号・データ通信)を、iPhoneとGoogle Pixelの公式の案内をもとに説明します。

デュアルSIMとは?1台のスマホで2つの番号を持つ仕組み

「1台のスマホで、2つの番号を待ち受ける」と題した図。中央に1台のスマホがあり、その左右にSIMカードが1枚ずつ、水色の線でスマホとつながっている。左のSIMカードの下に「仕事用の番号」、右のSIMカードの下に「私用の番号」とある。

SIMは、電話番号などの契約の情報が入った部品です。総務省の資料は、SIMカードを「携帯電話事業者が発行する、利用者が通信サービスを受けるためのICカード」と説明しています(SIMロックについて)。

SIMには、本体に差し込むカード型(物理SIM)と、本体に組み込まれていて契約の情報をダウンロードして使うeSIMがあります。デュアルSIMは、SIMを2つ、1台で同時に有効にして、2つの番号で電話を受けられるようにする使い方です。

iPhoneとPixelで使えるSIMの組み合わせは、「物理SIM+eSIM」か「eSIM+eSIM」です。どちらができるかは機種で決まります(「機種が対応しているか」で見ます)。

たとえるなら、受付の窓口が2つあって、係の人が1人しかいないお店です。2つの窓口はどちらも開いていて、どちらにお客さんが来ても受け付けられます。でも、係の人が片方の窓口で対応しているあいだ、もう片方の窓口に来たお客さんには、ふつうは対応できません。

2つの番号で待ち受けて、どちらにかかってきた電話にも出られる。けれど、同時に2本の電話はこなせない。この「待ち受けは2つ、使うのは1つずつ」が、デュアルSIMを1台にまとめる前に知っておきたいことの中心です。Appleは、iPhoneの方式を「DSDS(Dual SIM Dual Standby)」と書いています(Appleの「eSIMでデュアルSIMを活用する」の注記)。Dual Standbyは「2つで待ち受ける」という意味で、窓口のたとえでいえば「窓口が2つとも開いている」に当たります。

デュアルSIMを始める前に確かめる3つ(機種・SIMロック・契約先)

「デュアルSIMを始める前に確かめる3つ」と題した図。左からスマホ、南京錠、電波を出す携帯電話の鉄塔のアイコンが並び、それぞれの下に「機種」(デュアルSIMに対応しているか)、「SIMロック」(2社ならロックを外す)、「契約先」(動作を確かめている範囲)とある。

2つ目の番号を申し込む前に、次の3つを確かめます。どれか1つでも見落とすと、申し込んだのに2つ目の番号が使えない、うまく動かない、ということになりかねません。

機種が対応しているか

まず、手元のスマホがデュアルSIMに対応しているかを見ます。iPhoneとGoogle Pixelは、メーカーが対応機種を公開しています。

機種物理SIM+eSIMeSIM+eSIM
iPhoneiPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR以降(物理SIMに対応していないモデルを除く)iPhone 13以降
Google PixelPixel 3a以降(日本で購入したPixel 3aを除く)Pixel 7、Pixel 7 Pro以降(契約先が許可している場合)

iPhoneはAppleの「eSIMでデュアルSIMを活用する」、PixelはGoogleの「Google Pixel でデュアル SIM を使用する方法」によります。Googleは「日本で購入した Google Pixel 3a では、2 つの SIM を使用することはできません。」と書いています。

物理SIMの入れ口が無いiPhoneもあります。AppleのiPhoneユーザガイドは「物理的なSIMに対応していないモデルがあります。」と書いており(iPhoneでデュアルSIMを使用する)、日本のAppleのサイトでは、iPhone 17・iPhone Air・iPhone 17eの仕様に「物理的なSIMには対応していません。」とあります(iPhone 17 – 仕様など)。これらの機種では、eSIM+eSIMで2つの番号を持ちます。

ほかのAndroidスマホは、機種ごとに対応が違います。メーカーの仕様表やサポートページで「デュアルSIM」「eSIM」の欄を確かめてください。

2社を組み合わせるならSIMロックを外す

仕事用と私用で契約している会社が違うなら、スマホにSIMロック(買った会社のSIMでしか使えないようにする鍵)がかかっていないかを確かめます。Appleは「異なる2つの通信事業者を利用するには、ご利用の通信事業者がiPhoneのロックを解除する必要があります。ロックが解除されていない場合は、両方のプランを同じ通信事業者のものにする必要があります。」としています(eSIMでデュアルSIMを活用する)。

iPhoneなら、設定アプリの「一般」→「情報」で確かめられます。Appleによれば、「「SIMロック」の横に「SIMロックなし」と表示されている場合、iPhoneにSIMロックはかかっていません。」(iPhoneのSIMロックを解除して別の通信事業者でも使えるようにする方法)。

総務省の資料によれば、2021年10月1日以降に新たに発売される端末は、正当な理由がない限りSIMロックをかけずに売ることが義務付けられています(SIMロック解除に関するルール及び各社の取組)。それより前に発売された機種を使っているなら、とくに確かめてください。Appleは同じSIMロックの案内で、iPhoneのSIMロックを解除できるのは「ご契約先の通信事業者だけ」としています。いつからロックがかからなくなったか、古い機種のロックをどう外すかは、解約したポケット型Wi-Fiを使い直す記事で、総務省と各社の案内をもとに詳しく書いています。

契約先が動作を確かめている範囲

機種が対応していても、契約先の携帯会社が、ほかの会社の回線と組み合わせたときの動きまで確かめているとは限りません。たとえばNTTドコモは、デュアルSIMについて、ドコモ回線での通話・SMS・データ通信・緊急通報は確認しているとしたうえで、「ドコモ以外の回線においては動作確認を実施しておりません。」と書いています(SIM/eSIMについての「デュアルSIM機能のご利用について」)。

「確かめていない」は「使えない」という意味ではありません。けれど、うまく動かなかったときに、組み合わせた相手の会社のことまでは面倒を見てもらえない、と考えておくのが安全です。申し込む前に、2つの契約先それぞれの案内を読んでおきましょう。

会社から番号をもらった場合は、もう1つ確かめる相手がいます。Appleは「事業向け/企業向けのモバイルデータ通信プランをご利用の場合は、所属企業の管理者にこの機能への対応状況をご確認ください。」としています(eSIMでデュアルSIMを活用する)。会社のSIMを自分のスマホに入れてよいかも含めて、先に会社の担当者に聞いてください。

会社の番号を自分のスマホに入れる前に、会社に聞くこと

この記事で見ることを、会社に確かめる形に並べると次のようになります。

  • 会社の番号の契約先はどこか(私用と別の会社なら、SIMロックと、契約先が動作を確かめている範囲を見る)
  • その契約先は、Wi-Fi通話に対応しているか(私用の番号で話しているあいだに、仕事の電話に出られるかに関わる)
  • 会社の番号で、留守番電話を使えるか
  • 私用のデータ通信に、会社の契約を使ってよいか
  • 会社の番号がeSIMなら、会社を辞めるときや、スマホを替えるときに、そのeSIMをどう消すか

eSIMを消す前に確かめることは、eSIMの記事にまとめています。

デュアルSIMの通話中は、もう片方の番号の電話がふつうは鳴らない

「通話中、もう片方の番号の電話はふつうは鳴らない」と題した図。上の段では、受話器とスマホが水色の線でつながり、線の上に「私用の番号で通話中」とある。下の段では、もう1つの受話器から伸びた矢印が、スマホではなく留守番電話の記号(2つの輪を線でつないだ形)に向かっている。矢印の上に「仕事用の番号への電話」、記号の下に「留守番電話へ」とある。

仕事用と私用を1台にまとめたとき、いちばん困りやすいのがここです。私用の番号で家族と話しているあいだに、仕事用の番号にお客さんから電話がかかってきたら、どうなるでしょうか。

Googleは、Pixel 8、Pixel 8 Pro以前の機種について、「通話中に他の SIM への着信電話を受けることはできません。他の SIM への着信はボイスメールに転送されます。」と書いています(Google Pixel でデュアル SIM を使用する方法)。ボイスメールは留守番電話のことです。

窓口のたとえでいえば、係の人がふさがっているあいだに来たお客さんは、伝言を残して帰ることになります。

鳴らせる条件は、機種と契約先で決まる

ただし、どの機種でも必ず鳴らない、というわけではありません。鳴らせる条件は、機種と契約先で決まります。まず、機種ごとの違いを表にまとめます。

機種通話中に、もう片方の番号にかかってきた電話
iPhoneもう片方の番号の契約先がWi-Fi通話に対応していて、その回線のWi-Fi通話がオンなら出られる(データ通信用に選んでいない番号で通話しているときや、Wi-Fiが無いときは「モバイルデータ通信の切り替えを許可」も要る)。そうでなければ、留守番電話を使える契約なら留守番電話へ回る
Pixel 8、Pixel 8 Pro以前受けられない。ボイスメール(留守番電話)へ転送される
Pixel 8a以降両方のSIMのモバイルデータ・2つ目のSIMの自動データ切り替え・2つ目のSIMの契約先のWi-Fi通話がそろえば出られる(最初の通話は保留になる)
そのほかのAndroid方式と設定はメーカーの案内で確かめる

iPhoneについて、Appleは「通話中に、もう片方の電話番号の通信事業者がWi-Fi通話に対応している場合は、ほかの番号に着信した通話にも出ることができます。」としています(eSIMでデュアルSIMを活用する)。たとえば私用の番号で話しているあいだに仕事の電話にも出たいなら、Wi-Fi通話に対応している必要があるのは、仕事用の番号の契約先です。

Wi-Fi通話は、名前のとおりWi-Fiなど、インターネットにつながる回線を通して通話する機能です。AppleのiPhoneユーザガイドによれば、通話中にもう片方の番号の電話を受けるには、その回線の「Wi-Fi通話」をオンにしておく必要があります。使えるWi-Fiが無いときは、通話に使っているほうの回線のデータ通信を使って受けることになり、そのためには「モバイルデータ通信の切り替えを許可」もオンにしておきます(iPhoneでデュアルSIMを使用する)。

また、Appleは、データ通信用に選んでいない番号で通話しているあいだは、「モバイルデータ通信の切替を許可」がオンになっていないと、ほかの回線からの通話を受けられないとしています(eSIMでデュアルSIMを活用する)。

ところが、Appleが国や地域ごとに通信事業者の対応機能を並べた一覧を見ると、日本の項に載っているau・NTT docomo・Rakuten Mobile・SoftBankの4社には、「Wi-Fi通話」の項目がありません(iPhoneの通信事業者のサポートと各機能(アジア太平洋)。2026年9月24日に確認)。同じ一覧で、ほかの国の事業者には「Wi-Fi通話」が載っています。

この一覧に載っていない会社(格安SIMなど)もあるので、「日本ではどこも無理」とまでは言えません。ただ、一覧にある4社の契約どうしを組み合わせるなら、iPhoneでは、通話中にもう片方の番号の電話は鳴らない前提で備えておくのが安全です。自分の契約先がiPhoneのWi-Fi通話に対応しているかは、契約先に確かめてください。

Pixelは、Pixel 8a以降なら条件つきで、通話中にもう片方の番号の電話に出られます(最初の通話は保留になります)。Googleが挙げる条件は、両方のSIMでモバイルデータをオンにすること、2つ目のSIMで「自動データ切り替え」をオンにすること、そして「2 つ目の SIM で、ご利用の携帯通信会社が Wi-Fi 通話に対応している必要があります。」の3つです(Google Pixel でデュアル SIM を使用する方法)。ここでいう2つ目のSIMは、通話中ではないほうのSIMのことです。Pixelでも、通話中ではないほうの番号の契約先のWi-Fi通話が鍵になります。

デュアルSIMの説明では、「DSDS」「DSDV」「DSDA」といった方式の名前を目にすることがあります。楽天モバイルの説明では、DSDSとDSDVは「2つのSIMで同時に通話することはできません。」、DSDAは「片方のSIMで通話中にもう片方のSIMに電話がかかってきた場合も、着信を受けることができます。」とされています(デュアルSIMの種類「DSDA」「DSDV」「DSDS」「DSSS」とは何ですか?)。AppleはiPhoneの方式を、GoogleはPixelの方式を、それぞれDSDSと書いています。ただ、方式の名前がDSDSでも、iPhoneやPixel 8a以降のように、Wi-Fi通話などの条件がそろえば通話中にもう片方の電話に出られる機種もあります。自分の機種がどの方式かは、楽天モバイルも案内しているとおり、メーカーに確かめるのが確実です。

iPhoneでは、不在着信の通知も出ないことがある

鳴らないだけでなく、iPhoneではかかってきたことに気づけないことがある点にも注意が要ります。

AppleのiPhoneユーザガイドは、こう書いています。「回線の「Wi-Fi通話」がオンになっていないと、その回線にかかってきた電話(緊急通報サービスからの着信も含む)は、他方の回線が使用中の場合、直接留守番電話(通信事業者で使用可能な場合)に転送されます。不在着信通知は表示されません。」(iPhoneでデュアルSIMを使用する)

つまり、私用の番号で話しているあいだに仕事の電話がかかってきても、不在着信の通知が出ないので、かかってきたことに気づけないことがあります。鳴らないうえに、通知も出ない。これが、1台にまとめたときにいちばん気づきにくい落とし穴です。

このとき、画面上部のステータスバーでは、もう片方の回線が「圏外」と表示されることがあります。Appleは、通話中にもう片方の回線が「圏外」になっているのは、通信事業者がWi-Fi通話に対応していないか、Wi-Fi通話が有効になっていないとき、または「モバイルデータ通信の切り替えを許可」がオンになっていないときだと説明しています(eSIMでデュアルSIMを活用する)。

Pixel 8、Pixel 8 Pro以前については、Googleのヘルプは、他のSIMへの着信は「ボイスメールに転送されます」と書くだけで、不在着信の通知が出るかどうかには触れていません(Google Pixel でデュアル SIM を使用する方法)。

留守番電話を両方の番号で使えるようにしておく

Appleのユーザガイドに「(通信事業者で使用可能な場合)」とあるとおり、転送される先の留守番電話は、契約先が留守番電話のサービスを提供していることが前提です。仕事用と私用の両方の番号で、留守番電話を使えるようにしておきましょう。サービスの有無や料金は契約先ごとに違うので、それぞれの契約先で確かめてください。

そのうえで、長い通話を終えたら、もう片方の番号の留守番電話にメッセージが入っていないかを確かめる習慣をつけておくと安心です。

Appleは、別の手として自動の電話転送も挙げています。同じ説明の中で「割込通話は、同じ番号に電話がかかってきたときに機能します。」と書き、続けて「重要な電話を逃さないように、自動電話転送を有効にして、片方の番号にかかってきた電話をすべてもう片方に転送するようにしておけます。」としています(eSIMでデュアルSIMを活用する)。この2つの説明からは、転送先の番号で話しているときに、転送されてきた電話を割込通話で受けられる、という使い方が考えられます。ただし、効くのは転送先の番号で話しているときだけで、転送先の番号で割込通話を使えることが前提です。

自動電話転送はAppleの案内にある手で、転送や割込通話を使えるか、料金がかかるかは契約先しだいです(Appleも、転送について契約先に確かめるよう書いています)。また、ユーザガイドによれば、話し中や圏外のときに別の回線へ自動で転送する設定にすると、その着信は留守番電話へは転送されません。すべてを転送する設定にするかは、番号を分けたい理由と照らして選んでください。

デュアルSIMで発信する番号は?私用の番号で仕事の相手にかけないために

「仕事の相手には、仕事用の番号でかける」と題した図。左に1台のスマホがあり、右に人の形を描いた連絡先のカードが上下に2枚並んで、それぞれスマホと水色の線でつながっている。上のカードには「お客さん」「仕事用の番号でかける」、下のカードには「家族」「私用の番号でかける」とある。

2つ目の困りごとは、電話をかけるときです。仕事の相手に、うっかり私用の番号でかけてしまう。相手の着信履歴には私用の番号が残り、折り返しもそちらにかかってきます。

どちらの番号でかけるかは、スマホの設定で決まります。決まり方は、iPhoneとPixelで違います。

iPhoneは、その連絡先に前回かけた番号を使う

iPhoneでは、連絡先に登録した相手にかけるとき、番号を毎回選ぶ必要はありません。Appleは「デフォルトでは、前回iPhoneでその連絡先に電話をかけたときに使ったのと同じ番号が使われます。」と書いています(eSIMでデュアルSIMを活用する)。まだかけたことのない連絡先や、連絡先に登録していない相手には、「デフォルト」に決めた番号が使われます。

便利な仕組みですが、裏を返すと、前回私用の番号でかけた仕事の相手には、次も私用の番号でかかるということです。

これを防ぐには、仕事の相手の連絡先に、使う番号を決めておきます。Appleの手順では、連絡先をタップし、「デフォルト」という単語をタップして、その連絡先で使いたい番号を選びます。

かける直前に番号を変えることもできます。Appleの手順(eSIMでデュアルSIMを活用する)では、キーパッドで電話番号を入力したあと、画面の上部近くに表示される番号をタップして、使いたい番号を選びます。「よく使う項目」の相手にかけるときは、情報ボタンをタップし、現在の番号をタップして、もう片方の番号を選びます。

あわせて、2つの番号にラベルを付けておきましょう。Appleは、1つのプランに「仕事」、もう1つに「個人」のラベルを付ける例を挙げていて、ラベルは電話をかけるときなどに、どちらの番号を使うかを見分けやすくするためのものだとしています。ラベルは、設定アプリの「モバイル通信」で番号をタップし、「モバイル通信プランの名称」から付けられます。ユーザガイドによれば、付けた名前は「電話」「メッセージ」「連絡先」に表示されるので、どちらの番号の通話やメッセージかを見分ける手がかりにもなります(iPhoneでデュアルSIMを使用する)。

Pixelは、通話ごとに選ぶ「毎回確認」にできる

Pixelでは、通話に使うSIMを設定アプリの「ネットワークとインターネット」→「SIM」で決めます。Googleは「通話ごとに確認するよう設定するには、[毎回確認] をタップします。」と書いています(Google Pixel でデュアル SIM を使用する方法)。

毎回選ぶのは少し手間ですが、かけるたびにどちらの番号かを自分で決めるので、取り違えに気づきやすくなります。仕事の電話が多い方は、試してみる価値があります。なお、Googleのこのページには、iPhoneのように連絡先ごとに番号を決める手順は書かれていません。

データ通信は一度に1回線だけ

「データ通信に使えるのは、一度に1回線」と題した図。左にSIMカードが上下に2枚、中央にスマホ、右に雲がある。上のSIMカードとスマホは太い水色の線で結ばれていて「データ通信」、下のSIMカードとスマホは細い点線で結ばれていて「待ち受けだけ」とある。スマホと雲も太い水色の線で結ばれ、雲の下に「インターネット」とある。

電話は2つの番号で待ち受けられますが、インターネットのデータ通信は違います。Appleは「iPhoneで一度に利用できるモバイルデータ通信ネットワークは1つだけです。」と書いています(eSIMでデュアルSIMを活用する)。Pixelでは、データ通信に使うSIMを1つ決めておきます。Googleは「データ通信のデフォルトに設定できる SIM は 1 つのみです。」としています(Google Pixel でデュアル SIM を使用する方法)。

つまり、ふだんのデータ通信を、どちらの契約のデータ容量から使うかを決めておく必要があります。仕事用の番号が会社の契約なら、私用のデータ通信を会社の契約で使ってよいかは、会社の決まりに従ってください。

テザリングでパソコンなどをつないだときも同じです。AppleのiPhoneユーザガイドは「Instant Hotspotとインターネット共有では、モバイルデータ通信用に選択された回線が使用されます。」としています(iPhoneでデュアルSIMを使用する)。仕事のパソコンをスマホにつなぐなら、どちらの契約の容量が減るかを先に確かめておきましょう。テザリングの仕組みと注意点は、テザリングの記事にまとめています。

ここで、通話中の着信のところで出てきた「モバイルデータ通信の切り替えを許可」が関わってきます。Appleによれば(eSIMでデュアルSIMを活用する)、この設定をオンにすると、iPhoneは電波の届き具合などに応じて両方のプランのデータ通信を使います。

また、データ通信用に選んでいない番号で通話しているあいだは、この設定がオンならその番号が音声とデータの両方を使うように切り替わり、オフならデータ通信が使えません。

通話中にもう片方の番号の電話を受けるために、この設定をオンにする場面もあります。そのときは、もう一方の契約のデータ容量も使われることがある、と覚えておいてください。

Pixel 8、Pixel 8 Pro以前では、通話中はすべてのデータが通話中のSIMを通ります。ふだんデータ通信に使っていないSIMで通話しているあいだもデータ通信を使いたいときは、「ネットワークとインターネット」→「SIM」の「通話時のみデータ」をオンにします(Google Pixel でデュアル SIM を使用する方法)。

まとめ

この記事では、デュアルSIMで仕事用とプライベート用の番号を1台にまとめる前に確かめることと、まとめたあとに気をつけることを解説しました。

  • デュアルSIMは、1台のスマホで2つの番号を待ち受けられる使い方。ただし、使うのは1つずつ
  • 始める前に、機種が対応しているか、2社を組み合わせるならSIMロックが外れているか、契約先がどこまで動作を確かめているかを見る。会社の番号なら、会社の管理者にも確かめる
  • 通話中は、もう片方の番号にかかってきた電話はふつうは鳴らない(留守番電話を使える契約なら、そちらへ回る)。鳴らせるかどうかは機種と契約先のWi-Fi通話しだいで、Appleの一覧では日本の4社にWi-Fi通話の項目が無い
  • iPhoneは、もう片方の番号で通話しているあいだ、Wi-Fi通話がオンでない回線にかかってきた電話について、不在着信の通知も出ない。両方の番号で留守番電話を使えるようにしておく
  • 発信の番号は、iPhoneなら、連絡先に登録した相手には「その連絡先に前回かけた番号」。仕事の相手は連絡先ごとに番号を決めておく。Pixelは「毎回確認」にできる
  • データ通信は一度に1回線だけ。どちらの契約のデータ容量を使うかを決めておく

2台持ちをやめるかどうかは、「通話中に、もう片方の番号の電話を取れなくても困らないか」で決めるのが近道です。困らないなら、留守番電話と連絡先の設定を済ませてから1台にまとめてください。困るなら、2台持ちを続けるのも1つの答えです。

また、1台にまとめると、電池が切れたときや、故障・紛失のときに、両方の番号が同時に使えなくなることも覚えておきましょう。

eSIMそのものの仕組みと消す前に確かめることはeSIMの記事に、SIMロックの決まりは総務省の資料をもとにポケット型Wi-Fiの記事にまとめています。

参考: eSIMでデュアルSIMを活用する(Apple サポート)

参考: iPhoneでデュアルSIMを使用する(Apple サポート)

参考: Google Pixel でデュアル SIM を使用する方法(Google Pixel ヘルプ)

参考: iPhoneの通信事業者のサポートと各機能(アジア太平洋)(Apple サポート)

参考: デュアルSIMの種類「DSDA」「DSDV」「DSDS」「DSSS」とは何ですか?(楽天モバイル)

参考: SIM/eSIMについて(NTTドコモ)

参考: iPhoneのSIMロックを解除して別の通信事業者でも使えるようにする方法(Apple サポート)

参考: SIMロックについて(総務省・PDF)

関連記事