「PoEって最近よく聞くけど、一体何のことだろう?」 「LANケーブルで電力を供給できるって本当?」
そんな疑問をお持ちのあなたへ。
この記事では、ITやネットワークの知識がない方でもPoEの仕組みやメリットを理解できるよう、わかりやすく解説します。
PoEを導入すれば、コンセントがない場所でも機器を設置できたり、配線をスッキリさせたりと、便利なことばかり。
ぜひこの記事を読んで、PoEを賢く活用しましょう。
目次
PoEとは?LANケーブルで電力を供給する技術

PoE(ピーオーイー)とは「Power over Ethernet」の略で、LANケーブルを使って電力供給を行う技術のことです。
通常、ネットワーク機器を設置するには、電源コンセントとLANケーブルの両方が必要ですが、PoE対応機器ならLANケーブル1本で済みます。
例えば、天井に設置するネットワークカメラや、コンセントがない場所に設置する無線LANアクセスポイントなどにPoEが活用されています。
PoEの仕組み

次に、PoEの仕組みについて説明します。
PoEは、LANケーブルの未使用の配線や、データ通信で使用する配線を利用して電力を供給します。
PoEには大きく分けて2つの方式があります。
- オルタナティブA
データ通信で使用する配線を利用して電力を供給する方式。 - オルタナティブB
未使用の配線を利用して電力を供給する方式。
どちらの方式も、PoE給電に対応した機器(PoE給電機器)と、PoE受電に対応した機器(PoE受電機器)が必要です。
PoE給電機器は、スイッチングハブやPoEインジェクターなどがあります。


PoE受電機器は、ネットワークカメラや無線LANアクセスポイントなどがあります。
PoEのメリット・デメリット
PoEのメリット・デメリットについて説明します。
設置場所の自由度が高い
コンセントがない場所でも機器を設置できます。
例えば、天井や壁など、電源の確保が難しい場所にもネットワークカメラや無線LANアクセスポイントを設置できます。
配線がスッキリする
電源ケーブルが不要になるため、配線がスッキリします。
見た目が良くなるだけでなく、配線トラブルのリスクも減らせます。
導入コストがかかる
PoE対応機器は、一般的な機器よりも高価な場合があります。
特に、PoE給電に対応したスイッチングハブは高額になることが多いです。
給電距離に制限がある
PoEで給電できる距離は、最大100mまでです。
それ以上の距離に機器を設置する場合は、PoEエクステンダーなどが必要です。
消費電力に制限がある
PoEで供給できる電力には上限があります。
消費電力の大きい機器は、PoEで動作しない場合があります。
PoEの規格

PoEには、いくつかの規格があります。
主な規格は以下の通りです。
規格 | 説明 |
---|---|
IEEE802.3af(PoE) | 最大15.4Wの電力を供給できます。 |
IEEE802.3at(PoE+) | 最大30Wの電力を供給できます。 |
IEEE802.3bt(PoE++) | 最大100Wの電力を供給できます。 |
機器の消費電力に合わせて、適切な規格を選びましょう。
まとめ
この記事では、PoEの仕組みやメリットをわかりやすく解説しました。
PoEは、LANケーブルを使って電力供給を行う技術のことです。
PoEを導入することで、設置場所の自由度が高まったり、配線がスッキリしたりと、さまざまなメリットがあります。
一方、導入コストがかかる、給電距離や消費電力に制限があるなどのデメリットもあります。
PoEのメリットとデメリットを理解した上で、導入を検討しましょう。