固定電話の終了で警備・FAXは止まる?電話機以外の機器の確かめ方

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NTTから固定電話の「代替サービス」への移行の案内が届いた、あるいはニュースで「固定電話が2035年に終わる(廃止される)」と聞いて、気になっていませんか?

「電話機も番号もそのまま使えるらしいけど、電話線につないでいる警備の機器やFAXはどうなるの?」

実は、移ったあともそのまま使えると案内されているのは、主に電話機と電話番号です。電話線につないだ電話機以外の機器は、移る先で使えないことがあり、NTT東日本・NTT西日本は警備会社などへ自分で連絡するよう案内しています。

この記事では、ITやネットワークに詳しくない方でもわかるように、固定電話の終了で何がいつ終わるのか、電話線の先にある機器の数え方、移る先ごとの注意、そして誰に何を確かめればよいかを解説します。

先に結論

NTTの加入電話(メタルの電話線の固定電話)は2035年頃までに、光回線電話・ワイヤレス固定電話・ひかり電話のどれかへ移ります。INSネットは2028年12月31日で終わります。

警備の機器・ガスの自動通報・火災や見守りの通報装置は、移る先で使えない場合があります。移る先がどれでも、警備会社へは自分で連絡するようNTTは案内しています。ガスの自動通報はガス会社へ(NTT西日本の案内)、通報装置は製造会社に確かめるよう書かれています。

ふつうのFAX(G3という方式)は移る先でも使えますが、品質が保てない場合があり、機種や設定によっては使えない場合もあります。INSネット用のG4のFAXは使えず、ISDN用の電話機もそのままでは使えません。

書面が届いたら、移る先と時期を確かめる→機器を数える→警備会社などに聞く→NTTに申し込む、の順に進めます(「書面が届いたら、この順で確かめる」で扱います)。

固定電話の終了で、何がいつ終わるのか

固定電話の終了の時期を示す時間の帯の図。タイトルは「固定電話の終了は、時期の違う話が重なっている」。左から右へ向かう矢印の線に丸い印が4つ並び、それぞれの上の白い枠に「2024年」「2026年4月〜」「2028年12月31日」「2035年頃まで」、下に「IP網への移行(完了)」「先行実施エリアの移行」「INSネットの終了」「加入電話の移行」とある。いちばん左の印だけが塗りつぶされている。

「固定電話の終了」と呼ばれているものには、時期の違う2つの話が入っています。メタル(銅線)の電話線(メタル回線)を使う加入電話の移行と、INSネットの終了です。

加入電話(メタル)は2035年頃までに、光回線やモバイル回線の電話へ移る

NTT東日本・NTT西日本は、メタルの電話線を使う加入電話を、2035年頃までに光回線やモバイル回線を使うサービスへ段階的に移すとしています(今後の固定電話サービスについて(NTT西日本)/今後の固定電話サービスについて(NTT東日本))。理由は、利用の減少と、古くなった設備の維持の限界です。移行にかかる初期費用は無料とされています(条件あり)。

今すぐ使えなくなるわけではありません。ただし、設備が古くなっている一部の地域(先行実施エリア)では2026年4月から移行が始まっており、対象のエリアは原則として四半期ごとに公表されます。NTT西日本の先行実施エリアの地図では、サービスの終了時期が2027年3月31日から2028年6月30日までに分かれています(2026年9月1日時点)。自分の住所が入っているかは、各社の先行実施エリアのページで確かめられます(先行実施エリア(NTT西日本)/先行実施エリア(NTT東日本))。

先行実施エリアでは、サービスが終わる1年前までに、対象の家や会社へ複数回の書面で知らせると、NTT東日本・NTT西日本とも案内しています(代替サービス移行のステップ(NTT西日本)/代替サービス移行のステップ(NTT東日本))。

INSネットは2028年12月31日で終わる

INSネットは、NTT東日本・NTT西日本のISDN回線で、1本で複数の回線分を使えるサービスです(INSネットのサービス終了についてよくあるご質問(NTT西日本))。

INSネットは2028年12月31日でサービスを終えます。新しい申し込みは2024年8月31日で締め切られています(INSネットのサービス終了について(NTT西日本)/「INSネット」のサービス終了(NTT東日本))。こちらは加入電話と違い、終わる日が決まっています。

2024年の「IP網への移行」と違い、申し込まないと切り替わらない

2024年にも「固定電話がIP網に移行する」というニュースがありました。こちらはNTTの局の中の設備を切り替えたもので、2024年1月から地域ごとに進められ、すでに完了しています。NTT西日本も、2024年1月に局内設備を切り替えたと知らせています(固定電話・加入電話のご案内(NTT西日本))。

このときNTT東日本は「今回の切り替えによるお客さま宅内の電話機の交換や回線の切替工事は必要ありません。」と案内していました(固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行(NTT東日本))。

今回の移行は、家まで来ている電話線そのものを替える話です。NTT西日本は「代替サービスへの移行にあたっては、お客さまからのお申し込み/工事が必要になります。」と書いています(代替サービスのご案内について(NTT西日本))。光回線電話とひかり電話は光ファイバーの引き込みなどの工事が要り、ワイヤレス固定電話は建物での工事は原則なく、届いた専用の機器に自分で電話機をつなぎかえます(メタル回線から光回線/モバイル回線へのサービス移行よくあるご質問(NTT西日本))。2024年と違い、待っていれば自動で切り替わるものではありません。

同じよくある質問は、「サービス終了日以降は、現在のサービスをご利用いただけなくなります。」と書いています。終了日までに検討や申し込みが間に合わないときは、NTTに相談すれば、利用状況や要望を聞いて代替サービスを提案すると案内しています(メタル回線から光回線/モバイル回線へのサービス移行よくあるご質問(NTT西日本))。

固定電話の終了の前に、線につないでいる機器を数える

電話線につながる機器を示す図。タイトルは「電話線の先にある、電話機以外の機器を数える」。左端の「壁の電話の差込口」から右へのびる1本の線に、電話機・FAX・盾の印のある警備の機器・大きな丸いボタンのある見守りの通報装置・目盛りのあるガスの自動通報の機器・カード決済の端末の6つが、それぞれ短い線でつながっている。

引っ越しのとき、電気・ガス・水道の会社にはそれぞれ自分で連絡しますよね。固定電話の移行もそれに近く、電話線につないでいる機器ごとに、確かめる相手が違います。

まずは、家や事務所で電話線につながっている機器を数えるところから始めます。

電話機とFAXのほかに、何がつながっているか

壁の電話の差込口から出ているケーブルをたどり、その先にある機器を書き出します。電話機とFAXのほかに、次のような機器が電話線を使っていることがあります。

  • 警備会社の機器(ホームセキュリティ・お店や事務所の警備)
  • ボタンを押すと通報する、高齢の家族の見守りの緊急通報装置
  • ガス漏れの自動通報や、電気・水道・ガスの遠隔検針(メーターの数字を電話線で送る仕組み)
  • 病院・介護施設などの火災通報装置
  • 事務所のビジネスフォンの主装置やPBX(何台もの電話機をまとめる装置)
  • お店のカード決済の端末や、会社どうしの受発注(EDI)の端末など、INSネットにつないだ専用の端末

NTT東日本は、緊急通報装置などを「非常ボタンを押すことにより、119番や110番、その他あらかじめ登録した通報先に自動的に通報もしくは電話をかける装置のことです。」と説明しています(ワイヤレス固定電話|ご利用上の注意(NTT東日本))。こうした機器は、ふだん鳴らないので存在を忘れがちです。

INSネットかどうかを見分ける

同じ電話線でも、加入電話とINSネットでは終わる時期が違います。NTT西日本は、加入電話の契約内容を、契約したときの書類・請求書の利用料金の内訳・マイページで確かめられると案内しています(メタル回線から光回線/モバイル回線へのサービス移行よくあるご質問(NTT西日本))。INSネットかどうかも、同じ書類で確かめます。

契約がINSネット(INSネット64など)なら、そこにつないだ機器は、2028年12月31日までに考える必要があります(「INSネットにつないだ機器は、2028年12月31日までに替える」で扱います)。

代替サービスがどれでも、警備・通報装置・FAXは確かめる

移る先が3つあることを示す図。タイトルは「移る先は3つ。確かめることは、ほとんど同じ」。ケーブルのついた白い箱に「光回線電話」、アンテナの立った白い箱に「ワイヤレス固定電話」、ケーブルでノートパソコンにつながった白い箱に「ひかり電話」とある。その下の横長の白い枠に「どの移る先でも」「警備会社へ自分で連絡 / ACRなどの機能を止める / 通報機能つきの電話機は対応機種だけ」とある。

NTTは、加入電話の代わりになるサービスを「代替サービス」と呼んでいます。この記事では「移る先」と書きます。移る先は3つあり、警備の機器や通報装置の注意は、3つのどれを選んでもほとんど同じです。

移る先は3つ:光回線電話・ワイヤレス固定電話・ひかり電話

加入電話の代わりになるのは、光回線電話・ワイヤレス固定電話・ひかり電話の3つで、どれもIP電話のサービスです(今後の固定電話サービスについて(NTT西日本))。

移る先どんな電話か案内される人
光回線電話光ファイバーを使う電話(インターネットにはつながらない)電話だけを使いたい人のうち、フレッツ光の提供エリアの人
ワイヤレス固定電話携帯電話の電波を使う電話電話だけを使いたい人のうち、フレッツ光の未提供エリアの人。提供エリアでも、建物の配管の都合で光を引けないときや、早い開通を望むとき
ひかり電話フレッツ光などの光回線に付ける電話インターネットもあわせて使いたい人(フレッツ光などの契約が要る)

この振り分けは、NTT西日本の案内によります(代替サービスのご案内について(NTT西日本))。光回線電話は「ひかり電話対応機器」、ワイヤレス固定電話は「ターミナルアダプター」という箱に、いまの電話機をつなぎます。

警備会社・ガス会社には、自分で知らせる

ホームセキュリティやお店の警備を電話線で使っているなら、移る前に警備会社へ知らせます。NTT西日本は、ワイヤレス固定電話のページでこう案内しています(ワイヤレス固定電話(NTT西日本))。

ご契約の事業者さま(警備会社など)により、その扱いが異なります。お客さまご自身で、必ずご契約の事業者さまへ、「ワイヤレス固定電話」に変更する旨の連絡を行ってください。

同じ文は、光回線電話とひかり電話の案内にもあります(光回線電話(NTT西日本)/フレッツ光「ひかり電話」の留意事項(NTT西日本)/光回線電話|ご利用上の注意(NTT東日本))。移る先がどれでも、警備会社への連絡は自分の仕事だと考えておきましょう。

ガス漏れの自動通報や遠隔検針も、NTT西日本は、3つの移る先のどれでも、ガス会社などへ自分で連絡するよう案内しています。ナンバー・ディスプレイを契約すると移る先でも使える場合があるので、契約先に相談します(ワイヤレス固定電話(NTT西日本)/光回線電話(NTT西日本)/フレッツ光「ひかり電話」の留意事項(NTT西日本))。

NTT西日本は、自社の加入電話のサービスのうち、信号監視通信(警備会社などの監視センタへ信号を送るサービス)や遠隔検針などは、ワイヤレス固定電話では続けられないと書いています。ただし、契約先によってはワイヤレス固定電話でも使える場合があるとしており、ここも契約先しだいです(ワイヤレス固定電話(NTT西日本))。

なお、NTT東日本は、この信号監視通信サービスを2015年4月1日に終えています(What’s New(契約約款集)(NTT東日本))。

火災通報装置・見守りの通報装置は、製造会社や借りている先に聞く

火災通報装置や、高齢の家族の見守りに使う緊急通報装置も、移る先で使えない場合があります。NTT西日本のワイヤレス固定電話の案内は、こう書いています。

火災通報装置や非常通報装置、その他高齢者向けなどの緊急通報装置を接続する電話回線として、ワイヤレス固定電話をご利用いただけない場合がございます。詳しくは通報装置の製造会社にお問い合わせください。

光回線電話の案内にも、同じ趣旨の文があります(光回線電話|ご利用上の注意(NTT東日本))。

通報機能を備えた電話機(シルバーホンあんしんシリーズなど)は、3つの移る先のどれでも、対応していない機種は使えません。対応している機種も、停電のときは使えません(ワイヤレス固定電話(NTT西日本)/光回線電話(NTT西日本)/フレッツ光「ひかり電話」の留意事項(NTT西日本))。

製造会社に聞く前に見ておきたいのが、NTT東日本・NTT西日本が公表している検証結果のページです(ワイヤレス固定電話による見守り端末通信などの検証結果について(NTT東日本/NTT西日本))。ワイヤレス固定電話で通信できることが確かめられた見守り端末・FAX・電話機が、製品名と製造会社の名前つきで載っています(2026年2月6日時点)。

ただし、このページは「すべてのお客さまにあてはまる結果ではないことをあらかじめご了承願います。」と断っています。自分の機器の名前が載っていても、載っていなくても、最後は製造会社に確かめます。

見守りの装置を、自治体の見守りサービスや見守りの会社から借りているなら、まずその貸している先に聞くのが早道です。製品名と製造会社の名前は、本体のラベルや説明書で確かめます。

使えないと分かったら、NTTに申し込むときにそのことを伝えて相談します。NTT西日本は、申し込みについて「お客さまの利用環境やご要望に応じて、代替サービスをご案内します。」と書いています(メタル回線から光回線/モバイル回線へのサービス移行よくあるご質問(NTT西日本))。

いまの加入電話にも、別の注意があります。NTT東日本・NTT西日本は、加入電話に火災通報装置(火事のときに119番へ自動で通報する装置。病院や介護施設などにある)をつないでいるところの一部で、2024年のIP網への移行の時期以降、消防からの折り返しの電話を正常に受けられない場合があると知らせています。条件は、その回線でナンバー・ディスプレイなどを契約していて、装置が特定の型式であることです(「火災時に消防機関(119番)へ通報する火災通報装置」をご利用の事業者さまへ(NTT東日本))。同じお知らせは、この装置は「一般的に設置されている火災警報器とは関係ございません。」と断っています。

電話機・FAXの「0036」「ACR」の機能を止めておく

一部の電話機やFAXには、かける番号の頭に電話会社を選ぶ番号(「0036」など)を自動で付ける機能があります。「ACR」もその1つで、NTT西日本は「電話会社自動選択機能」と説明しています(フレッツ光「ひかり電話」の留意事項(NTT西日本))。

移る先の3つは、どれも電話会社を指定した発信ができません。この機能が動いたままだと、電話がかけられなくなる場合があります。NTT西日本は、ひかり電話を使う前に、機能が動いていないかを確かめて止めること、ACRを止めるならACRの会社への解約手続きもあわせて行うことを案内しています(フレッツ光「ひかり電話」の留意事項(NTT西日本))。

機能の止め方は機種ごとに違うので、電話機やFAXの説明書で確かめます。説明書が無いときや、機能があるか分からないときは、メーカーに型番を伝えて聞きます。

ワイヤレス固定電話で加わる注意(通話の遅延・データ通信・FAXの受け方)

ワイヤレス固定電話は、携帯電話の電波で電話を運びます。そのため、光の2つにはない注意が加わります。

まず通話です。NTT西日本は「光回線電話/ひかり電話と比較し、特にワイヤレス固定電話同士の通話においては、通話時に発生する遅延が大きくなることがあります。」と書いています(代替サービスのご案内について(NTT西日本))。

次に、電話線を通してデータを送る機器(モデム通信)です。NTT東日本は、ワイヤレス固定電話について「音声通話・FAX以外のモデム通信等については、使用できません。」と書いています(ワイヤレス固定電話|ご利用上の注意(NTT東日本))。光回線電話は「G3FAX、モデム通信についてご利用は可能ですが、通信環境条件などにより伝送品質が保てない場合があります。」という扱いです(光回線電話(NTT西日本))。なお、光回線電話のほうにも、FAXの注意があります。NTT東日本の光回線電話の案内は、FAXについて「FAXはG3モードのみご利用いただけます。」「スーパーG3モードの場合、通信環境によりご利用いただけない場合があります。」とも書いています(光回線電話|ご利用上の注意(NTT東日本))。

もう1つは、FAXの受け方です。ワイヤレス固定電話のFAXは、届いたFAXをいったんNTTの設備で預かってから送り直す方式です。受ける側の電話は2回鳴り、1回目はいったん切れて、数分後の2回目でFAXの受信が始まります(FAXご利用について(NTT西日本・PDF))。

この手順のため、FAXの機種や設定によっては受信に失敗する場合があります(ワイヤレス固定電話による見守り端末通信などの検証結果について(NTT東日本/NTT西日本))。自動で受ける設定の一部のFAXで受け取れないときは、手で受信操作をすると受け取れると案内されています。送るときも、ターミナルアダプターのFAXボタンを押すか、相手の番号の前に「0009」を付けてかけます(FAXご利用について(NTT西日本・PDF))。

なお、国の決まり(事業用電気通信設備規則(e-Gov法令検索))は、ワイヤレス固定電話の設備にも「ファクシミリによる送受信が正常に行えること。」を求めています。FAXそのものが無くなるわけではありません。ただし受け方と送り方が変わり、機種によっては受信に失敗することがあります。番号の種類とFAXの決まりの関係は、0ABJ型と050型の違いの記事で扱っています。

停電のときに備えるもの

3つの移る先は、どれも電源が無いと使えません。NTT西日本は、無停電電源装置(UPS)などを用意すれば、停電時も使えると案内しています(代替サービスのご案内について(NTT西日本))。光回線電話とひかり電話では、ONU(光回線の終端装置)やひかり電話対応機器をUPSにつなぎます(光回線電話|ご利用上の注意(NTT東日本)/フレッツ光「ひかり電話」の留意事項(NTT西日本))。

ワイヤレス固定電話のページは、停電のときは市販のモバイルバッテリーが必要で、バッテリーが無ければ使えないと書いています(ワイヤレス固定電話(NTT西日本))。見守りの通報装置のように、停電のときこそ使いたい機器があるなら、電源の備えも製造会社や装置を借りている先と一緒に考えておきます。

INSネットにつないだ機器は、2028年12月31日までに替える

INSネットの終了の日を示す図。タイトルは「INSネットにつないだ機器は、終わる日が決まっている」。左に「ISDN用の電話機」「G4FAX」「カード決済の端末」の3つが並び、右の大きなカレンダーに「2028年」「12月31日」「INSネットの終了」とある。

INSネットには、声を運ぶ「通話モード」のほかに、データを送る「ディジタル通信モード」がありました。ディジタル通信モードは2024年1月から地域ごとに順に終わりました(固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行(NTT東日本))。

ディジタル通信モードが終わったあとも、INSネットのデータ通信は、2024年1月から提供されている「切替後のINSネット上のデータ通信(補完策)」で続けられています。この補完策も、2028年12月31日にINSネットと一緒に終わります(「INSネット」のサービス終了(NTT東日本))。

NTT東日本の解説は、ディジタル通信モードを「EDIやPOSなどの専用端末との通信に使われることの多いサービス」と説明しています(固定電話(加入電話・INSネット)が廃止?IP網移行の時期と注意点について解説(NTT東日本))。EDIは会社どうしで注文書などをやり取りする仕組み、POSはお店のレジの仕組みです。

NTT西日本の案内では、ISDN用の電話機とG4FAXは、3つの移る先のどれでも使えません(ワイヤレス固定電話(NTT西日本)/光回線電話(NTT西日本))。NTT東日本の光回線電話の案内は、アダプタなどを足せば使えるISDN対応の電話機もある、と書いています(光回線電話|ご利用上の注意(NTT東日本))。ひかり電話の案内は、さらにISDN用の決済の端末も挙げて、こう書いています(フレッツ光「ひかり電話」の留意事項(NTT西日本))。

ISDN専用デジタル電話機、G4FAXおよびISDN回線用CAT端末、通報機能を備えた情報機器(シルバーホンあんしんシリーズ、通報用電話機SLシリーズなど)はご利用いただけません。

CAT端末は、お店でクレジットカードの決済を確かめるのに使う端末です。G4FAXはISDN回線で使う方式のFAXで、ふつうのFAX(G3)とは方式が違います。

INSネットの回線そのものも、2028年12月31日までに別のサービスへ移します。NTT西日本は、フレッツ光の提供エリアではフレッツ光とひかり電話・ひかり電話ネクスト・光回線電話などを、未提供エリアではワイヤレス固定電話を案内しています(INSネットのサービス終了について(NTT西日本))。NTT東日本は、提供エリアではフレッツ光とひかり電話・ひかり電話ネクストなどを、未提供エリアでは加入電話・ワイヤレス固定電話を案内しています(「INSネット」のサービス終了(NTT東日本))。

INSネットにつないだ機器があるなら、2028年12月31日より前に、機器の会社やサービスの会社に替え方を相談します。FAXなら、G3の方式で使えるか、メーカーに確かめます。

固定電話の終了は、警備会社や機器のメーカーに自分で知らせる

機器ごとに確かめる相手を示す図。タイトルは「機器ごとに、知らせる相手が違う」。5段の行が並び、左の機器から右のビルへ水色の矢印がのびている。上から「警備の機器」→「警備会社」、「ガスの自動通報」→「ガス会社など」、「見守り・火災の通報装置」→「製造会社・借りている先」、「FAX・電話機」→「メーカー」、「INSネットにつないだ端末」→「端末やサービスの会社」。

書面が届いた人も、まだ届いていない人も、数えた機器ごとに、知らせる相手と聞くことを決めておきます。

書面が届いたら、この順で確かめる

大事なのは、NTTに申し込む前に、機器ごとの相手に確かめておくことです。警備会社への連絡は、NTTも自分で行うよう案内しています。

  1. STEP

    書面と公式サイトで、移る先と時期を確かめる

    届いた書面と、NTTの公式サイト(先行実施エリアのページなど)で、移る先とサービスの終了時期を確かめます。分からなければNTTに聞きます。

  2. STEP

    電話線につないでいる機器を数える

    電話機とFAXのほかに、警備の機器・通報装置・ガスの自動通報・ビジネスフォンの主装置やPBX・INSネットの端末がないかを書き出します。

  3. STEP

    機器ごとの相手に、移る先の名前を伝えて聞く

    警備会社・ガス会社・通報装置の製造会社(借りているなら貸している先)・メーカーに、使い続けられるか、機器の交換や工事が要るか、その費用を聞きます。

  4. STEP

    NTTに申し込む

    使えないと言われた機器があれば、申し込むときにそのことを伝えて相談します。

  5. STEP

    工事やつなぎかえの日を、知らせた相手にも伝える

    切り替わる日が決まったら、警備会社など知らせた相手にも伝えておきます。

知らせる相手と、聞くこと

つないでいる機器知らせる・聞く相手聞くこと
警備の機器警備会社移る先で警備を続けられるか。機器の交換や工事が要るか。その費用
ガス漏れの自動通報・遠隔検針ガス会社など移る先で続けられるか。ナンバー・ディスプレイの契約が要るか
火災通報装置・見守りの緊急通報装置通報装置の製造会社(借りているなら、貸している先)移る先で使えるか。停電のときの備え
FAX・電話機・ビジネスフォンの主装置やPBXメーカー(ビジネスフォンは、保守を頼んでいる会社にも)G3の方式で使えるか(スーパーG3の設定のままでよいか)。ACRなどの機能の止め方。ワイヤレス固定電話ならFAXの受け方
ACRを使っている電話機ACRのサービスの会社解約の手続き
INSネットにつないだ端末(レジ・カード決済・受発注など)端末やサービスの会社2028年12月31日までの替え方と費用
(全体)NTT東日本・NTT西日本自分の住所の移る先はどれか。先行実施エリアに入っているか

聞くときは、NTTから案内された移る先の名前(光回線電話・ワイヤレス固定電話・ひかり電話など)まで伝えると、話が早く進みます。

「電話が使えなくなる」と迫る勧誘は、NTTに直接確かめる

固定電話の終了に便乗した勧誘や詐欺にも気をつけます。NTT西日本は、代替サービスへの移行について「NTT西日本を名乗り、指定の番号へ電話をかけさせるショートメッセージサービス(SMS)を送信することはございません。」と注意を呼びかけています(消費者被害防止のための取り組み(NTT西日本))。

同じページは、移ったあとも電話機はそのまま使えること(「電話機の一部機能が利用できなくなる可能性があります。」という注記つき)、移行の初期費用は無料であること(条件あり)、エリアごとの終了時期はNTTから書面などで知らせることも書いています(消費者被害防止のための取り組み(NTT西日本))。急がせる電話がかかってきたら、その場で契約せず、NTTの公式サイトに載っている窓口に確かめましょう。

まとめ

この記事では、固定電話の終了で何がいつ終わるのかと、電話線につないだ電話機以外の機器の確かめ方を解説しました。

  • 加入電話は2035年頃までに光回線電話・ワイヤレス固定電話・ひかり電話のどれかへ移る。移るには申し込みが要り、光の2つは光ファイバーの引き込みなどの工事、ワイヤレス固定電話は原則として、届いた機器への自分でのつなぎかえになる。INSネットは2028年12月31日で終わる
  • まず、電話機とFAXのほかに電話線につないでいる機器(警備・見守りや火災の通報装置・ガスの自動通報・ビジネスフォンの主装置やPBX・INSネットの端末)を数える
  • 移る先がどれでも、警備会社には自分で知らせる。ガスの自動通報はガス会社へ知らせ(NTT西日本の案内)、通報装置は製造会社や借りている先に確かめる。電話機やFAXのACRなどの機能は止めておく
  • ワイヤレス固定電話では、通話の遅延が大きくなることがあり(とくにワイヤレス固定電話どうし)、FAX以外のモデム通信が使えず(NTT東日本の案内)、FAXの受け方と送り方が変わる。停電のときはモバイルバッテリーが要る
  • G4FAXは移る先では使えず、ISDN用の電話機もそのままでは使えない。ひかり電話の案内は、ISDN用のカード決済の端末(CAT端末)も挙げている

電話機と番号がそのまま使えても、線の先の機器まで自動で移るわけではありません。書面が届く前でも届いたあとでも、まずはつないでいる機器を一度数えておきましょう。

参考: 今後の固定電話サービスについて(NTT東日本)

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