インターネットを使っているのに、その仕組みって意外と知らないですよね?
実は、インターネットで私たちがウェブサイトを見たり、メールを送ったりできるのは、「TCP/IP」という技術のおかげなんです。
この記事では、ITやネットワークの知識がない方でもわかるように、TCP/IPについてやさしく解説していきます。
目次
TCP/IPってどんなもの?

TCP/IPとは、インターネットで情報をやり取りするためのルールのようなものです。
例えば、手紙を送る際に、住所や名前を書いて、切手を貼ってポストに投函しますよね?
TCP/IPは、インターネット上でデータを正しく届けるための、住所や名前、送り方などを決めたルールなのです。
このルールのおかげで、世界中の人とコミュニケーションを取ったり、情報を共有したりすることができるんです。
つまり、TCP/IPはインターネットの基盤となる、とても重要な技術なんですね。
TCP/IPモデルって何だろう?

TCP/IPは、大きく4つの階層に分かれています。
これを「TCP/IPモデル」といいます。
TCP/IPモデルは、インターネットでデータをやり取りする際の、各段階の役割を分かりやすく示したものです。
例えば、荷物を送る際に、集荷、輸送、配達といった段階がありますよね?
TCP/IPモデルも同様に、データの送信、中継、受信といった段階に分かれています。
各階層がそれぞれの役割を分担することで、効率的にデータを送受信することができるんです。
このように、TCP/IPモデルは、インターネットの仕組みを理解する上で重要な概念です。
TCP/IPの4つの階層とその役割
TCP/IPプロトコル階層は、以下の4つの階層から構成されています。
これらの階層は、まるで宅配便の仕組みのようです。
層 | 宅急便のしくみに置き換えた役割 |
---|---|
アプリケーション層 | 荷物の中身 (メール、Webサイトの情報など) |
トランスポート層 | 荷物の梱包 (データの分割・結合、エラーチェック) |
ネットワーク層 | 宛先への配送 (IPアドレスによる経路制御) |
データリンク層 | 配送手段 (トラック、飛行機など) |
アプリケーション層
インターネットで利用する様々なサービス(Webサイト閲覧、メール送受信など)を担う層です。
- HTTP
- SMTP
- FTP
トランスポート層
データを確実に送受信するための層です。データの分割・結合や、エラーチェックなどを行います。
ネットワーク層
データを宛先まで届けるための層です。IPアドレスを使って、データの経路制御を行います。
- IP
- ICMP
データリンク層
実際のネットワークに接続するための層です。物理的な通信手段(LANケーブル、無線LANなど)に対応します。
- Ethernet
- Wi-Fi
TCP/IPを構成する主な要素

TCP/IPは、様々な要素で構成されています。
ここでは、特に重要な要素を2つ紹介します。
IPアドレス
IPアドレスとは、インターネット上のコンピュータを識別するための番号のことです。
これは、私たちの家やマンションに割り振られた住所のようなものです。
IPアドレスがあることで、データが正しい相手に届くようになっています。
インターネットを利用する上で、IPアドレスは欠かせない要素です。
ポート番号
ポート番号とは、コンピュータ上で動作しているアプリケーションを識別するための番号のことです。
マンションの部屋番号のようなもので、同じIPアドレスを持つコンピュータ内でも、それぞれのアプリケーションを区別することができます。
例えば、Webサイトを見るためのアプリケーション、メールを送るためのアプリケーションなど、それぞれ異なるポート番号が割り当てられています。
ポート番号によって、データが適切なアプリケーションに届くようになっています。
TCP/IPのメリット

TCP/IPには、様々なメリットがあります。
- 世界標準である
世界中で使われている共通のルールなので、異なる機種やOSのコンピュータ同士でも通信できます。 - 信頼性が高い
データが正確に相手に届くように、様々な工夫がされています。 - 柔軟性が高い
ネットワークの規模や構成が変わっても、柔軟に対応できます。
まとめ
この記事では、TCP/IPについて、初心者の方にもわかりやすく解説しました。
TCP/IPは、インターネットの基盤となる重要な技術です。
この記事をきっかけに、インターネットの仕組みについて、少しでも興味を持っていただけたら幸いです。