ルーティングテーブルとは?初心者向けにわかりやすく解説!

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インターネットの世界で、あなたのデータはどのように目的地まで届くのでしょうか?

実は、その裏側で重要な役割を果たしているのが「ルーティングテーブル」です。

この記事では、ネットワークの知識がない方でも理解できるよう、ルーティングテーブルの基本から仕組みまで、わかりやすく解説します。

ルーティングテーブルとは?

地図アプリに表示した最短ルート

ルーティングテーブルとは、ネットワーク上でデータの通り道を記した「地図」のようなものです。

データが目的地にたどり着くために、どの道を通れば良いのかを教えてくれる役割を持っています。

たとえば、あなたが東京から大阪へ荷物を送りたいとします。

その際、どの運送会社に依頼し、どのルートを通れば最短で届くのかを判断する必要があります。

ルーティングテーブルは、この「どのルートを通るか」をネットワーク機器に指示するための情報が記録された表です。

ルーティングテーブルには、次のような情報が記録されています。

  • 宛先IPアドレス
  • 次の宛先(ネクストホップ)
  • 出力インターフェース

これらの情報をもとに、ネットワーク機器はデータを適切な経路に転送します。

ルーティングテーブルの仕組み

最短ルートを選んでゴールする人達

ルーティングテーブルの仕組みについて説明していきます。

ルーティングテーブルとは、ネットワーク層において、ルータパケットを適切な宛先へ転送するために使用する、いわば「案内板」のようなものです。

ルーティングテーブルは、ネットワークにおけるIPアドレスと並んで、非常に重要な要素となります。

ネットワーク内には、さまざまなネットワーク(サブネット)が存在します。

同じネットワークに接続されたホストとの通信であれば、パケットを直接相手に送ることができます。

しかし、異なるネットワークにいるホストにパケットを届けたい場合は、まず、ネットワーク同士を接続するルータにパケットを渡す必要があります。

ここで、ルータは受け取ったパケットの「宛先IPアドレス」を見て、自身の持つルーティングテーブルと照らし合わせます。

ルーティングテーブルには、どのネットワークへパケットを送れば宛先にたどり着けるかという情報(経路)が書かれています。

また、単に「送れば届く」という方向だけでなく、より効率よく宛先に届くように考えられた経路が記述されています。

多くの場合、目的地に至るまでに経由するネットワークが最も少ない経路(最短経路)が最適な経路として選択されます

もし、ルーティングテーブルを見ても、パケットの宛先ホストが所属するネットワークの情報が見つからない場合、ルータはデフォルトゲートウェイとなる別のルータにそのパケットを転送します

送信元のホストと同様に、ルータ自身もどこに転送すべきかわからないパケットは、さらに上位のルータ(デフォルトゲートウェイ)に送るという動きをします

ルーティングテーブルは、手動で設定することも可能ですが、ダイナミックルーティングという仕組みを利用することもできます。

RIP(Routing Information Protocol)やOSPF(Open Shortest Path First)といったルーティングプロトコルを追加することで、ルータ同士が自動的にお互いのネットワーク情報を交換し、ルーティングテーブルを最新の状態に保つことができます。

また、インターネットのような異なる組織が管理するネットワーク(自律システム)を接続する際には、境界ルータ(ASBR: Autonomous System Boundary Router)と呼ばれる特別なルータが用いられ、異なるルーティングポリシーに基づいて経路選択が行われます。

このように、ルーティングテーブルは、複雑なネットワークの中でパケットが迷うことなく、正しい宛先へと届けられるようにするための重要な仕組みです。

ルーティングテーブルの確認方法

COMMAND

ルーティングテーブルは、Windows、macOS、LinuxなどのOSで確認できます。

Windowsの場合

コマンドプロンプトを開き、「route print」または「netstat -r」と入力すると、ルーティングテーブルが表示されます。

macOS/Linuxの場合

ターミナルを開き、「netstat -nr」または「route -n」と入力すると、ルーティングテーブルが表示されます。

これらのコマンドを実行することで、あなたのPCがどのような経路でネットワークに接続しているかを確認できます。

まとめ

この記事では、ルーティングテーブルの基本、仕組みなどを解説しました。

ルーティングテーブルは、ネットワーク上でデータが目的地にたどり着くために重要な役割を果たしています。

さらにネットワークについて知識を深めたい場合は、IPアドレスやサブネットマスクについても調べてみてください。

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