インターネットの世界で、あなたの送った1通のメッセージは、どのようにして相手に届くのでしょうか?
実は、あなたが送信したデータは、小さな荷物(パケット)となって、まるで宅配便のように複雑な道のりを通って目的地へと届けられています。
その配送システムの重要な仕組みの1つが「ネットワーク層」なのです。
スマートフォンやパソコンでSNSを使ったり、動画を見たりする時、私たちは意識することなくこの「ネットワーク層」の恩恵を受けています。
道案内をしてくれるカーナビのように、ネットワーク層は私たちのデータが迷子にならないよう、最適な経路を見つけ出して導いてくれているのです。
この記事では、このネットワーク層について、専門用語をなるべく使わず、身近な例を交えながらわかりやすく解説していきます。
目次
ネットワーク層ってどんな役割?
![ネットワーク層](https://network-beginners-handbook.com/wp-content/uploads/2025/02/12-740x416.png)
ネットワーク層は、OSI参照モデルと呼ばれるネットワークの階層構造における第3層に位置付けられています。
ネットワーク層は、インターネット上でデータを目的地まで届けるための「道案内」役です。
インターネットは、世界中の様々なネットワークが 接続された巨大なネットワークです。
データが発信元から宛先まで正しく届くためには、適切な経路を選択し、中継していく必要があります。
例えば、東京から大阪へ手紙を送る場合を想像してみてください。
手紙は、東京の郵便局から出発し、複数の郵便局を経由して、最終的に大阪の郵便局に届けられます。
この時、郵便局が宛先を見て、最適な経路を選んで手紙を中継しているように、ネットワーク層もIPアドレスを基に、データを適切な経路で転送します。
つまり、ネットワーク層は、インターネットという広大な世界で、データが迷子にならないように、道案内をしてくれる重要な役割を担っているのです。
ネットワーク層を理解するための3つのキーワード
![](https://network-beginners-handbook.com/wp-content/uploads/2025/02/6-2-740x417.png)
ネットワーク層をより深く理解するためには、以下の3つのキーワードを押さえておくことが重要です。
IPアドレス
インターネット上の住所のようなもので、それぞれのコンピュータに割り当てられた番号です。
ネットワーク層は、このIPアドレスを基に、データの送り先を特定します。
ルーティング
データの送り先を特定した後、最適な経路を選択することを「ルーティング」と言います。
ネットワーク層は、ルーティングテーブルと呼ばれる経路表を参照し、最も効率的な経路を選択します。
プロトコル
ネットワーク層で通信を行うためのルールのことです。
代表的なプロトコルとして、IP (Internet Protocol) があります。
まとめ
この記事では、このネットワーク層について、専門用語をなるべく使わず、身近な例を交えながらわかりやすく解説しました。
ネットワーク層は、インターネット上でデータを目的地まで届けるための重要な役割を担っています。
IPアドレス、ルーティング、プロトコルといったキーワードを理解することで、ネットワーク層の働きをより深く理解することができます。
この記事が、ネットワーク層を理解するきっかけになれば幸いです。