ネットワークの要!UDPって一体なに?

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UDPという言葉を聞いたことはありますか?

インターネットの世界では、私たちが普段何気なく使っているオンラインゲームやビデオ通話の裏側で、このUDPが重要な役割を果たしています。

でも、「UDP」と聞くと、なんだか難しそうで近寄りがたい印象を受けますよね。

実は、UDPは私たちの日常のインターネット利用を支える、とても重要な「配達屋さん」のようなものなんです。

この記事では、ネットワークの知識がない方でもわかるように、UDPについてわかりやすく解説していきます。

UDPとは?

高速なデータ

インターネットで、例えば動画を見たり、オンラインゲームをプレイしたりするとき、あなたのコンピューターは他のコンピューターとデータのやり取りをしています。

そのデータのやり取りをスムーズに行うための方法(プロトコル)の一つが UDP です。

UDPは、データを小さなパケットに分割して、宛先を書き、インターネットという広大なネットワークに送り出すようなものです。

例えて言うなら、UDPは手紙を送るようなものです。

  1. あなたのコンピューターは、送りたいデータ(手紙の内容)を封筒(パケット)に入れます。
  2. 宛先(IPアドレスとポート番号)を封筒に書き、切手を貼ります。
  3. そして、ポスト(インターネット)に投函します。

UDPは、通常の郵便とは違って速達のようなものです。

相手に届いたかどうかを確認しません

そのため、もし手紙が途中で紛失してしまっても、再送はされません

「え、じゃあちゃんと届くか心配…」そう思うかもしれません。

しかし、UDPは スピードが命 の通信に最適なのです。

例えば、オンラインゲームでキャラクターを動かすとき、わずかな遅延も許されません。

もし、「届きましたか?」と毎回確認していたら、動きがカクカクしてしまいます。

UDPは、このようなリアルタイム性が重要な場面で力を発揮します

UDPの特徴

UDPは、スピード重視でデータを送信することに特化したプロトコルです。

例えば、動画配信やオンラインゲームのように、リアルタイム性が重要な通信で活躍します。

メリット
  • 高速な通信
  • シンプルな構造
デメリット
  • 信頼性が低い
  • セキュリティリスク

高速な通信

データの確認作業を省くことで、TCPなどの他のプロトコルに比べて高速にデータを送信できます。

シンプルな構造

ヘッダー情報が少なく、処理が軽いので、機器への負担が小さいです。

信頼性が低い

データが正しく届いたかを確認する機能がないため、データが途中で消失したり、順番が入れ替わったりする可能性があります。

セキュリティリスク

TCPに比べてセキュリティ対策が弱いため、悪意のある攻撃を受けやすい可能性があります。

UDPとTCPの違い

比較

UDPとよく比較されるプロトコルに、TCP(Transmission Control Protocol)があります。

TCPは、データの信頼性を重視したプロトコルで、データが確実に相手に届くように、確認作業を丁寧に行います。

そのため、TCPはファイル転送やメール送信など、データの正確性が求められる通信に適しています。

一方、UDPはスピードを重視するため、データの確認作業を省きます。

そのため、TCPに比べて信頼性は低いですが、その分高速にデータを送信することができます。

UDPが使われている場面

データ通信を行う様々なシーン

UDPは、以下のような場面で利用されています。

  • 動画配信
  • オンラインゲーム
  • DNS
  • VoIP

動画配信

リアルタイム性が求められる動画配信で、スムーズな再生を実現するためにUDPが利用されます。

オンラインゲーム

キャラクターの動きや音声などをリアルタイムに送受信するために、UDPが利用されます。

DNS

ドメイン名とIPアドレスを照合するDNSクエリで、高速な応答を実現するためにUDPが利用されます。

VoIP

インターネット回線を使った音声通話で、遅延を少なくするためにUDPが利用されます。

まとめ

この記事では、UDPについて、以下のような点を解説しました。

  • UDPは、スピード重視でデータを送信するためのプロトコルである。
  • UDPは、動画配信やオンラインゲームなど、リアルタイム性が重要な通信で利用される。
  • UDPは、TCPに比べて信頼性は低いが、高速にデータを送信できるというメリットがある。

この記事が、UDPについて理解する上で少しでもお役に立てれば幸いです。

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