サブネットマスクって何? ネットワーク初心者のためのやさしい解説

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インターネットを使っているとたまに目にする「サブネットマスク」という言葉。

なんだか難しそうで、聞いただけで尻込みしてしまいますよね。

でも実は、私たちが毎日使っているインターネットの重要な仕組みの一つなんです。

スマートフォンやパソコンでネットを使う時、それぞれの機器には「住所」のようなものが必要です。

その「住所」の区切り方を決めているのが、このサブネットマスク。

まるで、市や町、番地のように住所を分けているようなものなんです。

今回は、そんなサブネットマスクについて、難しい専門用語は使わず、誰でも理解できるように解説していきます。

ネットワークの基礎を知りたい方、これからIT業界で働きたい方にもおすすめの内容です。

サブネットマスクの役割

交通整理

サブネットマスクは、インターネットの世界で「道案内係」のような役割を果たしています。

身近な例で説明すると、マンションの住所システムによく似ています。

マンションには「○○マンション」という建物名があり、その中に101号室、102号室といった部屋番号がありますよね。

これと同じように、インターネットの世界でも、大きなグループ(ネットワーク)の中に、個々のパソコンやスマートフォンが存在しています。

サブネットマスクの主な役割は3つあります。

  1. グループ分け
  2. 配達の効率化
  3. 整理整頓

グループ分け

私たちが住所を「県・市・町・番地」で分けるように、サブネットマスクはインターネットの住所(IPアドレス)を分かりやすく分けます。

これによって、データがどの建物(ネットワーク)のどの部屋(機器)に行けばいいのかが明確になります。

配達の効率化

宅配便が住所を見て配達するように、インターネット上のデータも効率よく届けられます。

サブネットマスクのおかげで、「このデータはこのグループに属している」とすぐに分かるので、データの配送が素早く正確になります。

整理整頓

図書館の本が分類されているように、サブネットマスクはネットワーク上の機器を整理整頓します。

これにより、大量の機器が接続されていても、混乱することなくデータのやり取りができるようになります。

サブネットマスクの役割 まとめ

このように、サブネットマスクは、私たちが普段何気なく使っているインターネットの裏側で、データが迷子にならないようしっかりと管理してくれている、とても重要な仕組みなのです。

サブネットマスクの表記:255.255.255.0ってどういう意味?

本とパソコンで勉強する人

サブネットマスクは、一般的に「255.255.255.0」のような数字で表記されます。

これは、IPアドレスと同じように、32ビットの数字を8ビットずつに区切り、それぞれを10進数で表したものです。

「255」の部分がネットワークアドレス、「0」の部分がホストアドレスを表しています。

コンピュータは、0と1の組み合わせで情報を処理します。

「255」は2進数で「11111111」となり、すべてのビットが「1」になっています。

この「1」の部分がネットワークアドレスを示し、「0」の部分がホストアドレスを示すという仕組みです。

「255.255.255.0」の場合、最初の24ビットがネットワークアドレス、最後の8ビットがホストアドレスとなります。

つまり、「255.255.255.0」というサブネットマスクは、IPアドレスの最初の24ビットでネットワークを識別し、残りの8ビットでそのネットワーク内の個々のコンピュータを識別することを意味します。

サブネットマスクの種類:クラスとCIDR

いろいろな種類の物から選択する人達

サブネットマスクには、「クラス」と「CIDR」という2つの種類があります。

クラス

従来のサブネットマスクは、A、B、Cの3つのクラスに分けられていました。

それぞれのクラスで、ネットワークアドレスとホストアドレスに割り当てるビット数が決まっています。

クラスの特徴は次の通りです。

クラスIPアドレス範囲サブネットマスクホスト数特徴
クラスA10.0.0.0 ~ 10.255.255.255255.0.0.0約1677万大規模なネットワークに利用
クラスB172.16.0.0 ~ 172.31.255.255255.255.0.0約6万5千中規模なネットワークに利用
クラスC192.168.0.0 ~ 192.168.255.255255.255.255.0254小規模なネットワークに利用

CIDR

CIDR (Classless Inter-Domain Routing) は、クラスに縛られずに、より柔軟にネットワークを分割できる方式です。

「/24」のように、「スラッシュ」の後にネットワークアドレスのビット数を表記します。

CIDRは、IPアドレスの無駄を減らし、インターネット資源を効率的に利用できるため、現在では主流となっています。

従来のクラス分けでは、ネットワークの規模に合わないクラスを使うと、IPアドレスが無駄になってしまうという問題がありました。CIDRは、必要な分だけネットワークアドレスを割り当てることができるため、この問題を解決できます。

「/24」は、クラスCのサブネットマスク「255.255.255.0」と同じ意味です。

まとめ

サブネットマスクは、インターネット上でコンピュータが正しく通信するために不可欠な情報です。
この記事で、サブネットマスクの基本的な知識を理解していただけたら幸いです。

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